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医師国家試験は簡単? 合格率90%の謎

第27回 実はコントロールされている合格者数

2018年4月5日(木)

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 こんにちは、総合南東北病院の中山祐次郎です。

 4月に入り、私は京都にやって参りました。福島県郡山市の総合南東北病院に籍を残しながら、京都大学大学院で学ぶために引っ越したのです。郡山から60万円以上もかけて引っ越した先は、京都市左京区の出町柳というところ。京都大学医学部に程近い、静かな街でした。ここで私はしばらくの間、社会人大学院生として公衆衛生学を学びます。社会人になって11年、ずっと現場でガリガリ働いていたので、久しぶりにまとまって勉強ができるのは楽しみであります。

 さて先日、「医師国家試験」の合格発表がありました。新聞やニュースではあまり報道されませんが、医者の間では毎年話題になります。

 あまり知られていないのですが、医師国家試験は毎年、合格率が90%前後なのです。他の資格試験と比べると、ずいぶん高い合格率ですよね。例えば司法試験(法科大学院からの合格率22.5%、2017年)や公認会計士試験(11.2%、同年)と比べてもかなり高い数字です。

 なぜ、医者になるための医師国家試験で、これほど合格率が高いのでしょうか。かつて同じ試験を受けた者として、また医師として論じたいと思います。さらに今年受験した医学生さんにもインタビューし、最新の情報も盛り込みました。子女が医者に興味がある、あるいは医者にしたいという親御さんは必見です。

東大理Ⅲの合格率が全国平均を下回るわけ

 2018年3月19日に厚生労働省が医師国家試験の合格者数を発表しました。今年は1万10人が受験し、9024人が合格、90.1%の合格率でした。受験や進路・進学ニュースサイトの「ReseMom.(リセマム)」によると、ランキングで総出願者の合格率がもっとも高いのは「自治医科大学」で99.2%。ついで「横浜市立大学医学部」97.7%、「兵庫医科大学」97.5%という結果でした。

 皆さんもよくご存じ、国内でもっとも受験難易度が高い東京大学理科Ⅲ類から進学した医学部のみなさんはどうだったか? こちらは120人が受けて、108人(90.0%)が合格しています。なんと、全国平均を下回っているのです。最高峰の頭脳を持った学生さんでも、10人にひとりは落ちるというのは、読者の皆さんにとっても意外なのではないでしょうか。

 東大医学部生が国家試験に落ちる理由は、3つあります。これは私の分析に加え、東大医学部卒の医師に直接インタビューした結果を踏まえています。

コメント16件コメント/レビュー

昔の話です。同期の医学生は遊んでばかりでした。周りの皆が「そんなに遊んでいていいのか? 国家試験があるだろう?」 「国家試験なんて誰でも通るさ。卒業試験のほうがずっと大変だ!」
 普通に勉強していれば、医師の国家試験は,資格試験なので問題なく通るとの話でした。
勿論医学部に通う学生は基本的には優秀な奴ばかりだったので、そんなものかなと思ったものです。
 運転免許試験と同じ感じで、全く不適切な人を排除するシステムなのですね。
昔から医学部の裏口入学は有名でどんな大学でも億を積めば・・・ でも国家試験がチェックしてくれるから、不適切者は排除されるのでそんなものかと思いましたよ。
 合格者の人数を操作してはいないでしょう。誰も得るものはないですよ。(医者労働組合が新規参入を阻止するのですか? それとも厚生労働省・文部科学省・医者の配分の権利を?・・・)(2018/07/16 14:45)

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「医師国家試験は簡単? 合格率90%の謎」の著者

中山 祐次郎

中山 祐次郎(なかやま・ゆうじろう)

外科医

1980年生まれ。聖光学院高等学校を卒業後、2浪を経て、鹿児島大学医学部医学科を卒業。その後、都立駒込病院外科初期・後期研修医を修了。2017年2~3月は福島県広野町の高野病院院長、現在は郡山市の総合南東北病院で外科医長として勤務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

昔の話です。同期の医学生は遊んでばかりでした。周りの皆が「そんなに遊んでいていいのか? 国家試験があるだろう?」 「国家試験なんて誰でも通るさ。卒業試験のほうがずっと大変だ!」
 普通に勉強していれば、医師の国家試験は,資格試験なので問題なく通るとの話でした。
勿論医学部に通う学生は基本的には優秀な奴ばかりだったので、そんなものかなと思ったものです。
 運転免許試験と同じ感じで、全く不適切な人を排除するシステムなのですね。
昔から医学部の裏口入学は有名でどんな大学でも億を積めば・・・ でも国家試験がチェックしてくれるから、不適切者は排除されるのでそんなものかと思いましたよ。
 合格者の人数を操作してはいないでしょう。誰も得るものはないですよ。(医者労働組合が新規参入を阻止するのですか? それとも厚生労働省・文部科学省・医者の配分の権利を?・・・)(2018/07/16 14:45)

一点、書き落としました。医学教育には莫大な税金が投入されていますから、医師数の需給調整は医学部入学定員を決めるところで行われます。一旦税金を投入した学生はできれば全員医師になって社会に利益を還元していただかなければ困るので、医師国家試験の段階で需給調整をすることは基本的な経済原則に反します。(2018/04/25 00:58)

医師国家試験は資格試験である以上、相対評価ではなく、絶対評価が基本になっているのではないですか。この点、筆者が誤った推定をしておられるのではないかと危惧します。厚生労働省が合格ラインを毎年微妙に上下させるのは、医師数の需給調整をするためではなくて、試験問題の全体としての難易度(これは事前にコントロールできない)が年毎に変動するのに対して調整を行っているだけでしょう。(2018/04/25 00:39)

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