• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

医師がインフォームド・コンセントを考える

特別編8回 もっと患者さんのためにできることはないか

2018年7月5日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 こんにちは、総合南東北病院外科の中山祐次郎です。現在京都大学で期間限定で大学院生をやっております。さて、全8回にわたるこの特別編、今回で最終回となりました。今回は医者が行う患者さんへの説明、「インフォームド・コンセント」について本音を語ります。

 私は外科医です。外科医のメイン業務は「手術」です。これは、他の科の医師にはできない業務ですから、外科医にとって最も重要な仕事です。ですが、仕事のおよそ20%は、患者さんやご家族に「説明」をしている時間です。かなり長い時間をかけて、病状や手術の説明をしています。

 それでも、「全然伝わらなかったなぁ」ということがよくあります。若い頃は「なんでこんな単純なことが伝わらないんだろう」などと、患者さんのせいにしていました。今思うと、とても傲慢ですね。

インフォームド・コンセントとは?

 「医学的な話を噛み砕いてどう伝えるか」について、医療界でも取り組みが進められています。

 それが「インフォームド・コンセント」。皆さんは、この言葉を聞いたことがありますか? 日本語では「説明と同意」という、なんとも味気ない訳があてられています。もともと米国での個人主義の高まりの一環として、患者さんの権利を確保する意味で始まりました。「個人の尊重」と「個人の自己決定権」を基盤とし、1981年に世界医師会がリスボン宣言として公表したものです。

 医者目線で「説明と同意」をもう少し分かりやすく言い換えると、どうでしょう。医者により若干の違いはありますが、私の解釈はこうです。

 「医者は患者さんに、病状についての説明をし、さらに治療行為について説明する。納得し、同意をいただいた時に限り、治療をする」

 皆さんも入院したことがあれば、医者が詳しく病状を説明し、同意書にサインをしたら治療が始まったという経験があるかもしれません。これが病院現場でのインフォームド・コンセントです。

 私は、このインフォームド・コンセントに強い不満を持っています。なぜか。理由をお話ししたいと思います。

(写真:andrei_r/Getty Images)

コメント18件コメント/レビュー

分からない人への説明に対する不安・苦悩・もどかしさがとてもよく伝わりました。

ただ動画は確かにグロイ・・・ので、
すでに既出のコメントのようにイラスト化すると、よいかもしれません。
優しいタッチの漫画家さんとタッグが組めると中山先生のお人柄とも合うのかもしれない、
そんな気がしました。(2018/07/21 09:38)

オススメ情報

「一介の外科医、日々是絶筆」のバックナンバー

一覧

「医師がインフォームド・コンセントを考える」の著者

中山 祐次郎

中山 祐次郎(なかやま・ゆうじろう)

外科医

1980年生まれ。聖光学院高等学校を卒業後、2浪を経て、鹿児島大学医学部医学科を卒業。その後、都立駒込病院外科初期・後期研修医を修了。2017年2~3月は福島県広野町の高野病院院長、現在は郡山市の総合南東北病院で外科医長として勤務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

分からない人への説明に対する不安・苦悩・もどかしさがとてもよく伝わりました。

ただ動画は確かにグロイ・・・ので、
すでに既出のコメントのようにイラスト化すると、よいかもしれません。
優しいタッチの漫画家さんとタッグが組めると中山先生のお人柄とも合うのかもしれない、
そんな気がしました。(2018/07/21 09:38)

前回、父がステージ4bのがんから奇跡の生還をしたとお伝えしたものです。
うちの父の場合、治療方針の策定、薬の投与や手術実施の前に、家族の同席の上の説明会を毎回、1回あたり2-3時間、それ以外にも隔週で家族を呼んで1時間程度の経過報告を行っていました。それらは時間は無制限で、こちらの質問が途切れるまで、そして納得するまで続けられました。そしてその態度に医師を信頼し、お任せすることになりました。その代わりに待たされることもありましたが・・・それも想定の上、教授のスケジュールを調整していたようです。
これは私たちにとって非常に意外なこと、大学病院なんて5分診療という印象が全く覆されてしまいました。私の家族自体は特に優待されるような家柄でもなければお金を積んだわけでもありません。これは何か医師にとってなにか特別な症例で注目されていたのでしょうか、それとも研究機関たる大学病院だったからこそなのでしょうか、それともその教授の方針だったんでしょうか。(2018/07/20 15:38)

治療、手術の説明は必要だが、動画で凄まじい自分の実態を見るのは拒否したい!例えであってもとても辛いし怖い。全て患者に同意をさせるということは医師の保身であり、患者の生死の恐怖とは一致しない。ただし癌の場合であり、完全に完治する病は、何を見ても平気だし嬉しいとは思うが⁉(2018/07/05 23:26)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

僕は独裁だとは思っていないんですよ。 だって、業績を見てください。 赤字はないですよ。ずっと、よりよくしてきた。

鈴木 修 スズキ会長