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医者が原発に行ってみて感じたこと

第12回 6年前の事故を忘れないために

2017年8月3日(木)

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損傷した福島第1原発の2号機。放射線量が多いためバスの中から

 先日、東京電力が福島第1原子力発電所で実施している内部調査の中間報告が公表されたというニュースが流れました。ロボットを使った調査に加え、物質を通り抜ける素粒子を使った透視調査によって、3号機の燃料デブリ(溶融燃料と見られる物体)の様子が明らかになってきたようです(関連記事1関連記事2)。

 このニュースを受けて、今回の「日々是絶筆」では、私中山祐次郎が2017年5月に行った福島原発視察の様子をレポートしたいと思います。

なぜ原発を視察することになったのか

 「正直なところ、40年や50年といったスパンで復旧作業を続けています」

 東京電力の担当者の方は、私の「復旧には何年くらいかかると見込んでいますか」という問いにこのように答えました。

 私は、5月のある日、東京電力福島復興本社の協力を得て、福島第1・第2原発を視察しました。

 そもそものきっかけは、私が3月に福島復興本社社長(当時)の石崎芳行さんと知り合ったことでした。この連載にも勤務していた頃のことを以前書きましたが、当時、私は福島県広野町にある、第1原発から22km南の高野病院というところで期間限定の院長を務めていました。石崎さんとは、火事で亡くなられた高野病院の高野英男元院長を偲ぶ会で、ご挨拶いただいたのが初めてでした。

 その後、共通の知人にご紹介いただき、お話をさせていただいたことがありました。正直なところ、その頃の私は原発事故のせいで避難を余儀なくされた多くの患者さんを担当していたので、その方とお話をするのはとても複雑な気持ちでした。罵りたい気持ちが無かったと言えば、嘘になります。少しでも半端な人が来たら、茶の一つでもかけてやろうと思っていました。

 しかし石崎さんの、復興に生涯を捧げる熱意と原発事故への深い悔いの念を感じ取り、罵るのをやめました。そして、原発を見せていただくことにしたのです。視察に当たり、原発事故に関連した訴訟を扱っている弁護士など、数人の知人も一緒に行きました。

 なお石崎さんは現在、復興本社社長を退かれ、福島担当特別顧問(復興本社駐在)として福島と東京を行き来されているそうです(石崎さんには「どうぞなんでも書いてください」と言われています)。

コメント15件コメント/レビュー

 放射能まみれの作業員の話は、平井さんのお話で読みました。
 ある作業員が、グラインダーで額を切ってしまい、血が噴き出したので慌てて救急車を呼んだのはいいが、その作業者は高線量下での作業中だったため、看護婦も医者も被曝したと。現場はそんなもんなんですよね。
 チェルノも、未だ高線量で放射能は地下で生きてると現地の人達は話してますし、石棺が最良かというとそうではないと思います。
 原発はもうやめなくては。
 廃炉の可否も含めて一度AIのディープラーニングに掛けてみるべきかもしれません。(2017/11/12 21:42)

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「医者が原発に行ってみて感じたこと」の著者

中山 祐次郎

中山 祐次郎(なかやま・ゆうじろう)

外科医

1980年生まれ。聖光学院高等学校を卒業後、2浪を経て、鹿児島大学医学部医学科を卒業。その後、都立駒込病院外科初期・後期研修医を修了。2017年2~3月は福島県広野町の高野病院院長、現在は郡山市の総合南東北病院で外科医長として勤務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

 放射能まみれの作業員の話は、平井さんのお話で読みました。
 ある作業員が、グラインダーで額を切ってしまい、血が噴き出したので慌てて救急車を呼んだのはいいが、その作業者は高線量下での作業中だったため、看護婦も医者も被曝したと。現場はそんなもんなんですよね。
 チェルノも、未だ高線量で放射能は地下で生きてると現地の人達は話してますし、石棺が最良かというとそうではないと思います。
 原発はもうやめなくては。
 廃炉の可否も含めて一度AIのディープラーニングに掛けてみるべきかもしれません。(2017/11/12 21:42)

石棺なんて、馬鹿の一つ覚えみたいなことを今になっても書き込む人がいたとは。
コンクリートなんかよりもはるかに丈夫な格納容器が、ある程度の健全性を保持してるのに、一時しのぎの石棺なんて、無意味な上に、作業を困難にするだけなのに。
悲観的な台詞を口にすれば、自分が偉くなった気になる人みたいだから、元々、格納容器もなければ、爆発、炎上したチェルノブイリとは対処べき問題が全く異なってることなんて、興味ないんでしょうね。(2017/08/11 12:42)

>>敷地内に医療施設があるのは、放射性物質まみれの作業員が大けがをして、搬送先の病院に大迷惑をかけたことがあるからですよ
この、どや顔で平然と嘘つくのは何でしょうかね?
別に原発に限った話ではなく、科学薬品などを扱う大規模な工場は労働安全衛生法で産業医を置く決まりです。
原発ではもともとそのような被災はまずないという理由(たぶん)で置いてなかったのが、3.11で被災リスクはあるとして専任しているのでしょう(聞いた訳ではないが)
科学薬品や被ばく災害などの専門知識を有する傷害に対して、一般病棟で見れるわけもなく、
また、搬送中に二次災害の恐れもあるため、そういった設備を設けるわけです。

>>あの防護服は放射線を遮る能力はなく。。。
γ線の事?そのリスクがあるならそれ用の防げる物を着ますね※究極的には宇宙服

>>特殊な技術は必要なく、だれでもできる作業。。。
すごいですね。その知識を論文にして発表しましょう。来年のノーベル賞(科学と平和)は間違いなしです(2017/08/10 13:23)

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