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反抗的な部下も瞬時に操る「寛猛」の使い分け

2018年6月21日(木)

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 「65歳以上を一律に高齢者と見るのは、もはや現実的ではない」とは、6月15日の臨時閣議で2018年の経済財政運営の基本方針(骨太の方針)や成長戦略を決める際に、首相の意向として盛り込まれた文言です。

 一部を除き、年功序列はとうの昔に忘れ去られた遺物になりつつある中、これからは自分の子ほど離れた部下は言うに及ばず、自分の親ほど離れた部下も出現してくる可能性が誰にでも出てきました。

 そのような今までになかったビジネス環境においてもビジネスパーソンは、なんとしても乗り切っていかなければなりません。従来から様々な識者が色々な表現で取り上げているテーマである「リーダーは厳しくあるべきか、優しくあるべきか」というのは非常に頭を悩ませる問題ではないでしょうか?

マネジメントの理想は「寛猛中を得る」

 どちらが良い、とする論はあまり目にしませんが、結局のところ「寛猛中を得る」が理想的だ、ということになります。この言葉は、名君と呼ばれた宋の太宗の言葉とされていますが、「寛」に偏るとリーダーの威厳が損なわれ言うことを聞かなくなる、かといって「猛」に偏ると厳しすぎて部下が成り立たなくなってしまう、なのでその間くらいがちょうどいい塩梅という意味となります。

 厳しくあるべきだと説いたのは、中国・春秋時代に名宰相といわれた子産です。歴史書の『春秋左氏伝』によると、子産の現役時代は「剛の政治」と「柔の政治」を使い分けて実績をあげましたが、自分の後任には、「次善の策として、厳格な政治を行うのが良い」と忠告しました。猛を選ぶように伝えたということですね。

 子産の言葉の裏には、剛柔の使い分けは自分だからできたのであって、並みのリーダーではそれは相当難しいだろう、という意味もあったようです。並みのリーダーが優しく寛容な態度をとると、民衆が油断してダメになってしまうので、厳しくやるべきであると伝えたのです。

 その理由として子産は、「火は烈なり。民のぞみてこれを恐る。ゆえに、これに死するもの少なし。水は懦弱なり。即ちこれに死する者多し」と述べています。意味としては、剛(猛)と柔(寛)は、いわば水と火のようなものです。火は激しく、近づくとヤケドしてしまうので恐ろしくて人は近寄ろうとはしません。なので火によって死ぬ者は少ない。ですが、水は穏やかで危険を感じにくいので、かえって水によって死ぬ者は多い、となります。

 なるほど一理あるな、と納得される読者の方も多いと思いますが、華僑の師はまた違う視点として「どちらかというと、柔・水で治めた方が良い」といいます。

 「火も水もどちらも生活に必要だし、どちらにも使い道があるけれども、使うときのことを考えたほうがいいですね。火は使うときにエネルギーを消耗する。薪を燃やし続けるには、薪をくべ続けなくてはなりません。放っておいたら燃え尽きて終わるでしょ。その点、水は循環させることができる。循環さえさせておけば、放っておいても腐らない。ビジネスパーソンのマネジメントで置き換えると、水の方がエネルギー効率がいいことになります。

 それと、原理原則で考えると、火を燃やすのは人為的行為だけれども、水が流れるのは自然なことです。上司が水のような存在になれば、自然だから、部下は上司が何を考えているのかを探らない。そういう意味からも水の方がいいのです」

 師の理論にも一理あり、です。無為自然はエネルギー効率がいいのですね。どちらの側面から見てもやはり理想は、「寛猛中を得る」ということになるでしょう。

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「反抗的な部下も瞬時に操る「寛猛」の使い分け」の著者

大城 太

大城 太(おおしろ・だい)

前仲原物産社長

大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーを経て、華僑の大物と言われる人物に師事。起業1年目でアルバイトと2人で年商1億ビジネスを作成。現在、前仲原物産、エスディーメディカルなど5社の代表を務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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保岡 興治 元法相、自民党憲法改正推進本部特別顧問