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南北朝鮮の象徴「開城工業団地」を米国は認めるか

金正日の大仕掛け「開城(ケソン)工業団地」の正体

2018年7月13日(金)

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2016年から再び閉鎖され、寂れた状態の「開城工業団地」(AP/アフロ)

 2018年4月27日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、手をつないで南北の軍事境界線を越えた。歴史的な瞬間だ。

 ここから10kmほどの場所に、北朝鮮の南部に開城(ケソン)という街がある。高麗王朝(918年~1392年)の王都だった歴史ある街だ。

 今回の韓国・北朝鮮の両首脳の合意によって、この街にある「開城工業団地」に南北共同連絡事務所を設置することが決まった。ソウル聯合ニュースの報道によれば、この準備のため、6月に工業団地の視察に行った韓国代表団が見たのは、窓ガラスが割れ、建物の地下に浸水している傷んだ施設だった。

 南北協力のシンボルとして2004年に操業開始したこの「開城工業団地」は、2016年の北朝鮮による長距離ミサイルの発射以来、閉鎖が続いている。

 韓国が技術と資本を、北朝鮮が土地と労働力を提供し、大規模な工業生産を成功させる。この南北共同事業は、2000年に金大中大統領と金正日総書記が合意したものだ。2004年に進出した韓国の厨房器具メーカー「リビングアート」が最初の鍋1000セットを出荷した際には、両国の官民要人が記念式典に揃って出席。両国の協力関係の未来を明るく示した。

 同年、衣料メーカーなど韓国企業約120社が進出し、約5万人の北朝鮮の労働者がこの工業団地で働くこととなった。「開城工業団地」は、当時の北朝鮮にとって貴重な外貨獲得のツールであり、韓国企業には低コストの生産拠点としてのメリットがあった。

 北朝鮮の金正日総書記にとって、これはリスク覚悟の大仕掛けだった。

 なにせ軍事境界線から10kmしか離れていない旧都に、韓国の企業を大量に誘致するのだ。軍部の反対は避けられない。それでも韓国からの大きな投資を期待し、この事業を推進した。

 だが結局、「開城工業団地」は大きく発展することはできなかった。

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「南北朝鮮の象徴「開城工業団地」を米国は認めるか」の著者

羽生田 慶介

羽生田 慶介(はにゅうだ・けいすけ)

デロイト トーマツ パートナー

経済産業省、キヤノン、A.T.カーニーを経て、デロイト トーマツ コンサルティングへ。現在は、パートナー/執行役員 レギュラトリストラテジー リーダー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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