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“魔法の粉”で混ぜるだけ、甘々の回復デザート

焼かないかぼちゃのプリンを「ゲル化剤」で作る

  • Curiko .

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2017年8月1日(火)

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 ガンで、噛む力に障がいを負ったご主人・アキオさんのために、妻で料理研究家のクリコさんは「食欲をそそる流動食作り」に挑み、介護食とは思えないほど「おいしそう」な料理を次々と生み出しました。その奮闘ぶりをお伝えした「ダンナが、ガンになりまして」連載が、ついに単行本化。こちらは、それを記念しましての番外連載です。

 「見た目はおいしそうだけど、そうは言っても介護食なんだから、実際食べてみたらどうなの? 作るのは難しいのでは?」という疑問にお答えするべく、わたくし助っ人編集Fが介護食作りに挑戦。今回はいよいよ最終回です。

(助っ人編集F)

(前回「ダンナへの愛を込めた「海老フライ」」から読む

編集Y助っ人F:クリコ先生、今回もどうぞよろしくお願いいたします。

クリコ:こちらこそ、よろしくお願いしますー。今回はデザート作りです。「焼かないかぼちゃのプリン」を作ります。

「焼かないかぼちゃのプリン」はなんと、材料を混ぜるだけで作れる。その秘密は…

編集Y:あえて「焼かない」と言うからには…普通、プリンは焼いて作るものなんですかね?

クリコ:はい、そうです(笑)。オーソドックスな昔ながらの作り方は、材料の卵、砂糖、牛乳を混ぜて濾して、普通のプリン型なら150度で20~30分ほど、オーブンで焼いて作ります。焼くと言っても、オーブンの天板(角皿)にたっぷりお湯をはって、そこにプリン液を入れた容器を並べ、熱で蒸発した水蒸気を利用した蒸し焼きです。

編集Y:へええ! 20~30分も蒸し焼き!? プリン作りって手間がかかるんですね!

クリコ:そうなんです。

助っ人F:いまは、ゼラチンを使う作り方もありますね。

クリコ:はい。材料にゼラチンを入れて、混ぜて加熱して冷やし固めるもので、本来のプリンとはちょっと違いますが、蒸し焼きにするよりも手軽に作れます。どちらも冷やす時間は必要ですけれど。

助っ人F: そして今日は…。

クリコ:はい、ゼラチンを使うよりも、さらに簡単に「混ぜるだけ」でプリンを作ります。

編集Y:えっ、混ぜるだけ!? あっ、もしやアレを使うんですか、あの介護食用の…。

クリコ:そうです! さすがYさん、単行本「希望のごはん」のゲラで…

編集Y:ええ、そりゃあ何度も読みましたから、覚えてますよ(笑)。

魔法の粉、登場

助っ人F:クリコさんが「ゼリー化パウダー」と呼ぶ、食材にとろみをつけたり、ゼリー状に固められる魔法の粉、「介護食用のゲル化剤」を使うんですね。

クリコ:その通りです!

 飲み込む力が十分でない人は、食べたものが誤って気管に入る誤嚥(ごえん)を引き起こしやすいんです。それを防ぐには、食材に「とろみ」をつけたり、ゼリー状にして飲み込みやすくする必要があります。介護食作りならではの注意点ですね。

 普通の料理では、とろみ付けやゼリー状にまとめるのに片栗粉やゼラチンを使いますが、介護食にはもっと手軽にできて、しかも、ゼラチンのように口の中の体温で溶けない「介護食用のゲル化剤」があります。

助っ人F:ゼラチンで固めたゼリーは、口の中の体温で溶けちゃうんですか?

クリコ:そうなんです。同じゼリー状であっても、口の中で溶けて液体になってしまうと、誤嚥しやすくなります。そのため、介護食作りには、手軽に作れて、口の中の体温で溶けない、「介護食用のゲル化剤」が使われているんです。

助っ人F:なるほどー!

クリコ:今回は、この介護食ならではのアイテムで、火を使わず、混ぜるだけで短時間で固まるプリンを作ります。

編集Y:ううむ、面白そうだ。

泣けて、笑えて、生きる力が湧いてくる。
充実のレシピ、ハウツーを大幅加筆!

「この連載は仕事中に読めないのが難点。泣けてくるから。」

「お互いを思いやる優しさや、いつでも楽しさや幸せを共有するお二人の話に、会社なので毎回泣くのを堪えるのが大変でした。」

「命が輝くスーパー連載、有難うございました!」

「深い悲しみを表に出さない文章に、クリコさんの素敵なお人柄を感じました。私も主人を今まで以上に大切にします。」

「本連載は確かに最終回を迎えましたが、アキオさんクリコさんの史上最強ラブラブ物語が身を結ぶのは、まだまだこれからです!」

「食べることは生きること!胸に刻みました。」

「毎回、毎回、読むたびに涙が、ちょちょぎれました。
このばか甘カップル羨まし過ぎる。」

 連載中はたくさんの暖かいコメントをありがとうございました。「日経ビジネスが…介護料理の本?」と言われつつ、応援を力に、ついに単行本になりました。書籍名は『希望のごはん』。クリコさんの「食べることは、生きること」という言葉の意味を、そのままタイトルに取りました。

 もちろん、ただ連載を本にまとめただけではありません。エピソードのブラッシュアップはもちろん、33の人気メニューをフルカラーでレシピ紹介。食材の柔らかさの見立て方、万一の誤嚥や窒息の避け方など、実践でつかんだ介護食のノウハウも、担当編集者が「これじゃもう一冊作るのと同じ」と悲鳴を上げるほど満載です。

 家族と食と仕事への愛情が見えてくるエッセイとして、介護食のハウツー本として、そして何よりバカップル本として、お楽しみ頂ければ幸いです。

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官