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日本企業がAIで周回遅れになった理由

2017年6月9日(金)

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 6月2日の日本経済新聞朝刊1面に、「世界の株、時価総額最高」という記事が載った。投資マネーが株式市場に流れ込み、5月末の世界株の時価総額が76兆ドルとなり、2年ぶりに最高を更新したという。

 牽引役は、アップル、グーグルの親会社であるアルファベット、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムといった米国のIT企業だ。日経新聞もこの記事で指摘しているように、時価総額の上位には日本企業が全く見当たらない。1~8位が米国企業で占められ、9位にテンセント、10位にアリババと中国企業がランクインした。

 日本勢は全く振るわない。10年前(2007年5月末)は、10位にトヨタ自動車が入っていたが、今回は38位まで後退した。

 時価総額だけではない。今、最も投資を呼び込んでいるAI(人工知能)開発においても、日本勢は完全に出遅れてしまったと言っていい。

 なぜ、こんなことになったのか。

 今、僕はAIの取材を進めている。その中で、AI研究の第一人者である東京大学大学院工学系研究科の松尾豊特任准教授に話を聞く機会があり、「なぜ、日本はAI時代に出遅れてしまったのか」と尋ねた。彼の答えは以下のようなものだった。

 これまでAIブームは3度あった。1度目は1950年代後半で、2度目が1980年代だった。この2度目のブームは日本でも相当な盛り上がりを見せた。通商産業省は約550億円を投じて「第五世代コンピューター」を開発しようとした。

 しかし、残念なことに結局実を結ぶことはなかった。当時はインターネットが普及しておらず、ビッグデータを収集することができなかったからだ。

 松尾さんは、「あの時、もしビッグデータがあれば、日本がシリコンバレーのような存在になっていたかもしれない」と言った。そのくらい、当時の日本は政府も企業も闘志に燃えていたのだ。

 ところが、3度目のブームが到来した今、その炎は全く消えてしまった。松尾さんによれば、その原因は日本企業の構造にあるという。

コメント17件コメント/レビュー

8年も続く好景気でバブルが膨れ上がっていますから高額すぎるIT企業の評価額は是正されるでしょうが、そのときに社員の多くは失業し、米国が再生するかどうかは過去に偶然うまくいったような不況時の起業活動が成功するかどうかです。
AIも新しい時期にさしかかり、ビッグデータの相関を見る時代から因果関係を探す時代になっています。
因果関係が分かればPDCAサイクルで社会構造を転換させるることが出来ます。
グーグルは広告効果への疑問で無料サービス提供が難しくなっていくでしょうし米国のIT企業は次の段階にさしかかっている時期ですが、そこにAIがどうか関わっていくかは不明で、テコの関係で成果が生まれるのでAI関係で論文数が多い中国と米国が勝利者になれるかどうかは不明なのです。(2017/06/13 07:16)

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「日本企業がAIで周回遅れになった理由」の著者

田原 総一朗

田原 総一朗(たはら・そういちろう)

ジャーナリスト

1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。「朝まで生テレビ!」「サンデープロジェクト」等のキャスターを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

8年も続く好景気でバブルが膨れ上がっていますから高額すぎるIT企業の評価額は是正されるでしょうが、そのときに社員の多くは失業し、米国が再生するかどうかは過去に偶然うまくいったような不況時の起業活動が成功するかどうかです。
AIも新しい時期にさしかかり、ビッグデータの相関を見る時代から因果関係を探す時代になっています。
因果関係が分かればPDCAサイクルで社会構造を転換させるることが出来ます。
グーグルは広告効果への疑問で無料サービス提供が難しくなっていくでしょうし米国のIT企業は次の段階にさしかかっている時期ですが、そこにAIがどうか関わっていくかは不明で、テコの関係で成果が生まれるのでAI関係で論文数が多い中国と米国が勝利者になれるかどうかは不明なのです。(2017/06/13 07:16)

この記事に限った話では無いのですが、田原氏のここだけの話を「人気の連載・コラム」として扱うのはどうかと思います。
読者評価が良くて50%程度、悪い場合は10%程度の評価しか得られていません。
これで人気が有ると評価するのは評価軸がおかしいと思います。(2017/06/10 16:33)

松尾さんはAIをどう理解し,どうとらえているのかがやや疑問だ。それを田原さんのジャーナリストとしての目がどう見抜いたのか,あるいは見抜けなかったのかも疑問だ。論議の全般についてはほぼ同意する。ただ,AIがもたらす「破壊的イノベーション(?)」がどのように社会に影響するかについての認識に疑問がある(個人的には「甘い」と思う)。AIのある未来に楽観的になろうとすること自体を否定するつもりはない。おそらくその通りだと思う。しかし,もっと深刻に考えるべきは「ニッポンの未来」だ。明治維新革命で産業革命の波にはうまく乗れた。だが,「AI革命」の時代には日本の未来は極めて暗く見える。また,産業革命で豊かになった人と没落した人がいたはずだ。中国はその敗者の典型だっただろう。今回の革命では中国は勝ち組に回りそうだ。正確には中国の都市部の(漢族の?)人々だけかもしれないが。
 資本家や支配者がAIを支配し,もう一段,二段のAIの進化を経たとき,必要な生産手段はAIで確保できるとしたら,70億,あるいは100億になろうとする人口が必要だろうか。私は,ここに必然的に階級「分解」と絶対的格差の拡大が起こるとみる。その格差をどう受容し,どう「格差を社会化」し,よリ高次の価値概念での「平等」,「幸福」に結び付けていくか。その哲学的考究が不十分に思える。極論すれば「滅びゆく人々の美学」がしっかりとあるべきだ。(勝ち組に回れればいうことはないが)
 「ディープラーニング」は人間の脳の小脳の仕組みを模倣したり,大脳皮質の低次の概念構成的機能を模倣するところまでは実現できるだろう。しかし,「概念の一般化(?)」やより高次の概念構築にはまだいくつかブレイクスル―が必要に見える。ただし,これも人間の脳の進化がそうであったように,量的拡大が質的転化をもたらすことが十分に考えられる。現時点で根本的問題と「グローバル」と「ニッポン・ローカル」の関係性の問題を明確に意識し議論する必要があると思う。田原さんにはそうした「意思決定にかかわる人々の足元」をこれからもリポートし,考察して提示してほしい。(2017/06/10 10:21)

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