• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「平均点主義」が顧客からの信頼を確実にする

期待値をコントロールする

2017年4月19日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

いつも最高レベルの社員を顧客に張りつけられればいいのだが、実際にはそれは不可能だ。顧客の期待値をコントロールする必要がある。(写真:PIXTA)

お客様満足度を向上させる努力は正しい、しかし…

 前回の当連載で、「新卒社員には、入社2~3年目くらいの若手社員をインストラクターにつけよ」という話をしました。つまり、まだ右も左もわからない新人に対しては、管理職が教育しようとしても内容が高度になりすぎて、効果は薄くなる。インストラクターに本当にふさわしいのは、当人よりほんの少しだけ優秀な先輩社員なのだ…、と。

 「ほんの少しだけ優秀な先輩社員」に部下の教育をすべて任せれば大丈夫かといえば、それはもちろん違います。おおむね似たようなレベルの先輩社員であっても得手・不得手があるし、資質にもかなりの違いが存在します。たとえば、先輩Aの下についた若手社員は、お客様対応は優秀だが商品知識はいささか欠ける、先輩Bのもとにいる若手社員はその逆…、といったことが普通に起こります。

 人間は「環境の動物」である以上、これは当然のことです。しかし、だからといって放置してはいけません。この差は品質の差となり、部門の足を引っ張ることになるからです。

 これまでレベル3(最高レベル=10とした場合)の営業担当者からサービスを受けていたお客様に、ある日たまたまレベル10の社員が対応したらどうなるか。当然、そのお客様の満足度は大きく上がるでしょう。しかし中小企業は、中小企業であるがゆえにレベル10の社員を常に同じお客様に張り付けておくことはできません。いずれまたレベル3の社員が対応をする局面が必ず起こります。

 さあ、ではそのときお客様は「以前と同じレベルに戻ったに過ぎないのだから、まあいいか」と納得してくださるでしょうか? 残念ながら、それはまずあり得ないでしょう。一度“期待値”が上がってしまうと、なかなか元には戻りません。お客様は軽んじられたと感じて、以降は二度と買い物をしてくださらなくなる。

 理屈の上では「全社員をレベル10になるまで教育すればいい」ということもできますが、しかしそれは現実的ではありません。お客様満足度を向上させる努力をするのは正しいですが、お客様満足度が偶発的に「上がってしまう」事態は慎重に避けるべきです。

コメント1件コメント/レビュー

小山社長、いつも記事を拝見させていただいております。


 「そもそも1人であらゆることを教えられるスーパーマンは、中小企業には存在しません。少なくともわが社にはいません。であれば、それぞれの社員が、それぞれの得意なこと『だけ』を教えるようにしたほうがずっといい。」


 そのとおりです。私の会社では、年配社員の方に対する評価が低い傾向にあります。
 これは、外部からの中途採用が活発になっていった一方、社内の従業員の教育をおろそかにしたツケだと思います。人間を商品のように考えてしまうので、このような現象が起きています。


 その人にしかない価値、企業を支えている努力をもっとよく評価してほしいものです。
新しいことにチャレンジできる環境があれば、もっと活躍もできるのです。ベテラン社員の活用をもっと訴えていくべきですね。(2017/05/09 14:35)

オススメ情報

「小山昇の「こころ豊かで安全な経営とは何か」」のバックナンバー

一覧

「「平均点主義」が顧客からの信頼を確実にする」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

小山社長、いつも記事を拝見させていただいております。


 「そもそも1人であらゆることを教えられるスーパーマンは、中小企業には存在しません。少なくともわが社にはいません。であれば、それぞれの社員が、それぞれの得意なこと『だけ』を教えるようにしたほうがずっといい。」


 そのとおりです。私の会社では、年配社員の方に対する評価が低い傾向にあります。
 これは、外部からの中途採用が活発になっていった一方、社内の従業員の教育をおろそかにしたツケだと思います。人間を商品のように考えてしまうので、このような現象が起きています。


 その人にしかない価値、企業を支えている努力をもっとよく評価してほしいものです。
新しいことにチャレンジできる環境があれば、もっと活躍もできるのです。ベテラン社員の活用をもっと訴えていくべきですね。(2017/05/09 14:35)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本には、まだ中国が決して勝てないものがある。それは、優れた「中間層」の人材だ。

丹羽 宇一郎 伊藤忠商事元会長