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売れなくてもキャンペーンは続ける必要がある

お客様に「断られる」ことは大事

2018年6月13日(水)

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 先日、わが社の春のキャンペーンが終わりました。お客様に試供品をお配りしたり、モニターとして現物をお使いいただいたりします。キャンペーンには熱心で、現商品・新商品が出たといっては実施し、隣の家の三毛猫が子を3匹産んだ、と言っては実施します。

 …猫はさすがに冗談ですが、あらゆる機会を捉えて実施することは変わりません。年間4回はやります。キャンペーン中は、チャットワークで毎日速報が回ってきますから、社内はちょっとしたお祭り騒ぎです。これはスタッフの一体感を醸成し、また志気を高める上でもなかなか有効な「儀式」と思っています。

 相応の人員とコストを割いてキャンペーンを実施し、それが即売り上げにつながるかというと「NO」です。いやもちろん、まったく売れないということもないが、投じたリソースに見合うだけの成果が得られているとは(少なくとも短期的な数字の上では)いえない。ですが、それはそれでいいのです。わが社は「断られる」ためにキャンペーンをしているからです。

 会社は、売り上げを伸ばすためにキャンペーンを実施する。これは日本を代表する大企業から中小企業まで例外なくそうです(ですよね?)。つまりわが社は、もう前提からして普通の会社とは逆です。それはいったいどういうことか。項を改めてお話しましょう。

【小さなYES】を3度言うと、次にNOと言いづらい

 …と、その前に、あなたはビジネスパーソン向け心理術みたいな啓蒙書や雑誌記事などで、こんな話を目にしたことはありませんか。いわく、「人は【小さなYES】を3度言わされると、4度目にNOということに抵抗を感じるようになる」、と。ちょっと例を挙げてみましょう。こういう感じです。

 「今日は金曜日だし飲みにいかないか?」

 「いいね」(1度目のYES)

 「あ、鶏の唐揚げにレモン搾っていい?」

 「もちろん」(2度目のYES)

 「ねえ、煙草吸っていいかな」

 「かまわないよ」(3度目のYES)

 「おや、財布忘れてきた。悪い、今日のところは出しておいてくれないか」

 「…………いいよ」

 実際にこう上手くいくかはどうかは置いておくとしても、感覚としてはなんとなくわかるでしょう?

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「売れなくてもキャンペーンは続ける必要がある」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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