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不測の天災に備えるBCPは、経営の要諦です

2018年6月27日(水)

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(写真:ユニフォトプレス)

 すでに皆さんもよくご承知のとおり、今月18日午前7時58分ころ、大阪府北部を震源とした大きな地震がありました。本稿執筆時(19日午後)ではまだ被害の全貌はつまびらかになっておりませんが、各種インフラは寸断、建物なども倒壊、多くの方が避難所で一夜を明かすことを余儀なくされ、死亡者も出たとの由を聞き及んでおります。被災されたかた、お亡くなりになったかたには衷心よりお見舞いとお悔やみを申し上げます。一日も早く元通りの生活が戻ってきますことを祈念いたしております。

「万一」を想定しておくのは無意味ではない

 これはどこかで小耳に挟んだ話ですが、地球の総陸地面積において、わが日本が占める割合はわずかに0.3パーセント程度に過ぎないのだそうですね。その一方で、世界の火山の実に10パーセントがこの狭い国土に集中しているのだとか。日本が世界有数の地震大国であるのもむべなるかなです。

 「天災は忘れたころにやってくる」という有名な箴言がありますが、「忘れたころ」もなにも、大阪の地震から遡ることつい数日前には群馬県で(これまた)大きな地震があったばかり。

 今後数十年以内には首都直下型の大地震もかなりの高確率で発生することが科学的にも予想されているそうです。天災のような不測の事態に対してどう対策を取っておくか、遭遇したときはどう対応するかを決めておくのは決して無意味なことではありません。

 ご存知の方も多いでしょうが、これは「事業継続計画(BCP:Business Continuity Planning)」といい、注目を集めています。BCPの何たるかは参考書や専門コンサルタントに譲るとして、ここでは武蔵野で取り組んでいることについて簡単にご紹介させていただきましょう。

 わが社では、かなり前からとある金融機関の地下金庫に現金を置いています。具体的な額については申しますまいが、まあ軽くウン千万円といったところ。いわゆる預貯金(=オンラインで入出金が管理される)に類するものではないので、天災でラインが切断されても持ち出せることは確認済みです。どうしてそういうことをしているか。大きな災害をサバイブするうえで、物資はもちろん非常に大切ですが、現金もまたきわめて大切だという話を聞いたからです。

「現金」をプールするのは社員の生活を守るため

 わが社の社員、特に若い社員はどうにも刹那的・享楽的な傾向があるというのか、給与が出たら出ただけ使う。とりあえず(給与支給日の)25日までなんとか保てばいいや、という感じで生活していて、貯金なんてもちろんなし。

 そんなところに大災害が襲ってきて、仕事もできなくなったらどうなるか。すぐに路頭に迷うことにもなりかねません(避難所に「必ず」入れるとも、また救援物資が「必ず」受けられるとも限らない、と私は見越しています)。

 しかし、すぐに持ち出せる現金があれば当座はなんとかしのげるはずです。つまりこれは、不測の事態から社員を守るための方策なのです。

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「不測の天災に備えるBCPは、経営の要諦です」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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