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中小企業は、局地戦で大企業に勝つ

第40回 消耗戦に持ち込まれたら勝ち目はない

2018年9月12日(水)

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大企業に、正面から戦いを挑んではいけない!(写真:PIXTA)

 前回の当連載で私は、宅配便業界が社会の変遷とともに自社サービスを拡充してきたことを引いて、「進化の止まった会社を待つのは、ただ死のみ」と書きました。今回はそれを補足する話をします。あの文脈の中で「進化」は、ややもすれば「サービスの拡大」とイコールに受け止められてしまいかねないと危惧したためです。それは私の本意ではありません。

 私の記事をお読みの皆さんは、まず大部分が中堅・中小企業の管理職でしょう。ありていにいえば、資金も人的リソースも充分でなく、毎日ぎりぎりの勝負をしている。そんな状況で闇雲にサービス内容を拡大していけばどうなるか。いうまでもありませんね。よほどの幸運でもない限り、自社に致命傷を与える結果になる。

 あなたの会社は、地場のお客様を相手に商売している。ところがそこに、ある日突然大手資本のライバルが出店してきた。ブランド力・資金力に劣るあなたの会社は、やむなくサービス品目を分不相応なまでに増やしたり、値段を下げたりして対抗する(値段を下げるのも、ひとつのサービスの形です)。

 しかしライバルはさらに品目を増やし、もっと大きな幅で値下げ攻勢をかけてきた。あなたの会社はもう原価すれすれまで下げざるを得ない。そうこうするうちについに資金が尽きてきて…。

 ね、「よくある話」でしょう? あなたはこういう不毛な消耗戦だけはどうあっても避けなくてはなりません。

 「要らない」「買わない」を翻意させることはできない。

 大切なのは、拡大したサービスが本当にお客様に求められているかどうか、です。あなたが頭で考えた「素晴らしいサービス」が、お客様にとっての「理想的なサービス」とずれることは、よくある話です。ここに気づかず、ただ自己満足でサービスを拡大するだけでは、かえって組織のお荷物になりかねません。

 こういう事態を避けるためには、「こうするとよさそうだ」と思ったことは即座に実行し、その結果として表れる各種数字(販売数、粗利益、集客数)を把握して、施策が正しかったどうかを検証することです。検証の結果が「是」ならそのサービスはそのまま続行、「非」なら即座に改める。トライ&エラーの繰り返しであなたの率いる部門は強くなっていきます。

コメント2件コメント/レビュー

小山社長の「ランチェスター戦略理論」は何年も前から書籍や記事にて拝見しておりますが、そろそろ発展型を知りたいところです。
近年、大企業側もその局地戦法を学習したようで、分野を絞ったサービスを仕掛けてきます。
大企業と自社のサービスが被ってしまい、撤退させられた苦い経験があります。(2018/09/14 13:20)

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「中小企業は、局地戦で大企業に勝つ」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

小山社長の「ランチェスター戦略理論」は何年も前から書籍や記事にて拝見しておりますが、そろそろ発展型を知りたいところです。
近年、大企業側もその局地戦法を学習したようで、分野を絞ったサービスを仕掛けてきます。
大企業と自社のサービスが被ってしまい、撤退させられた苦い経験があります。(2018/09/14 13:20)

ランチェスター戦略の基本のキですね。(2018/09/12 14:02)

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