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暗記力競争の勝者が、リーダーになる悲劇

「丸暗記教育」を改めなければ、日本は自滅する

2017年1月26日(木)

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日本では「暗記することが勉強」と勘違いしている人が多い。(写真:PIXTA)

「暗記」は勉強ではない

 今年も受験シーズンたけなわ。しかし、それもすぐに落ち着き、まもなく暖かくなれば、新しく受験生となった学生が来年の受験に立ち向かうことになります。

 私の教師生活もアニメ「ど根性ガエル」の町田先生(「教師生活25年」のセリフで有名な登場人物)を越え、毎年毎年この姿を見てまいりましたが、目を輝かせて受験に臨まんとする学生を見ていると、かえって哀しい気持ちになることがあります。彼ら学生の多くが、“勉強”の何たるかをまったく知らないためです。

 彼らが「勉強」だと思っている行為は「一に暗記、二に暗記、三四がなくて五に暗記!」というものです。もはや「暗記作業、イコール勉強」と信じて疑わない。しかし真実は、「暗記作業は勉強とはまったく関係ない行為」なのです。

「自分は頭がいい」と勘違いした者たちが、この国を動かす

 私の新学期初の講義では、講義時間の大半を削って「勉強とは何か」について話さなければなりませんが、「暗記は勉強とは違うんだよ」と諭そうものなら「暗記せずにどうやって歴史を勉強する!?」と反論される有様で、もはやその病、膏肓(こうこう)に入ると言ってよい状態。

 これから“最高学府”に臨もうかという者たちがこの惨状です。こんな「勉強」の“べ”の字も知らぬ者たちが、一年後、一流大学に入れば「自分は頭がいい」と勘違いして、一流企業の社員や官僚となってこの国を動かしていくことになります。現代日本の政治・経済・社会の惨状の根本のひとつはここにもあるでしょう。

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「暗記力競争の勝者が、リーダーになる悲劇」の著者

神野 正史

神野 正史(じんの・まさふみ)

予備校世界史トップ講師

予備校世界史トップ講師、世界史ドットコム主宰、歴史エヴァンジェリスト。誰にでも分かるように立体的に、世界の歴史を視覚化する真摯な講義は、毎年受講生から支持されている。近年はテレビや講演会でも活躍。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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