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迫るイタリア総選挙、侮れぬベルルスコーニ旋風

ポピュリズム政党躍進で、宙吊り国会は避けられず

2018年3月2日(金)

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熱弁を振るう五つ星運動のディ・マイオ党首(写真:AP/アフロ)

 イタリア総選挙が3月4日に迫り、金融市場で警戒感が高まっている。

 直前の世論調査の結果をみると、シルヴィオ・ベルルスコーニ党首(元首相)率いるフォルツァ・イタリアと北部同盟(今回の選挙戦で「同盟」に改称するが、以下、北部同盟で統一)を含む中道右派連合が33.8%と支持率トップとなり、第一会派に躍り出る可能性が高い。

 単独の政党では、ポピュリズム政党「五つ星運動」が支持率トップ(28.6%)となり、マテオ・レンツィ党首(元首相)とパオロ・ジェンティローニ首相が率いる中道左派の与党・民主党の支持率(22.4%)を上回っている。

 与党・民主党の支持率が低迷する要因は複数ある。第一に、2017年4月に実施した党首選での混乱が、同党の分断や今後の道筋が不透明なイメージを煽った。(16年12月に行った憲法改正をめぐる国民投票が否決され首相を辞任した後)レンツィ氏は17年2月に民主党党首も辞任し、党首選で再び勝利することで党内の不満分子の沈静化を図っていた。

 ただ、早期選挙を目指し再び首相への返り咲きを狙っていたレンツィ氏と憲法改正に反対していたピエル・ベルサーニ民主党元党首との軋轢が党内分裂を加速させた。17年2月、ベルサーニ氏を中心とした不満分子が離党し、新党(民主進歩運動)を結成したことが傷口を広げたと言われている。

 ただ、世論調査によると、どの会派・政党も絶対多数には至らない見込み。どの党も過半数議席を獲得できないハングパーラメント(宙吊り国会)となる可能性が高い。当初は、中道右派連合が大方の議席を獲得して逃げきるとみられていたが、与党となる単一会派が誕生する可能性は極めて低く、連立政権となることは避けられない見通しだ。

 イタリアでは、今回から新制度で選挙が行われる。新制度は上院315、下院630の議席定数のうち、約3分の1を小選挙区制に、約3分の2を比例代表並立制(議席獲得に必要な最低得票率は3%)に配分する。総選挙で勝った第1党を優遇して議席を配分する、これまでのボーナス議席制度は批判が多く、廃止された。このボーナス議席の廃止が、結果的にハングパーラメントになる確率を高め、今回の選挙予想を複雑にしている。

イタリアの政党支持率の推移(上)と議会解散時の議席数(下)
(※1)平和と平等は2017年12月3日に民主党離脱者を中心に設立
(※2)フォルツァ・イタリア、北部同盟、イタリアの同胞による連合
(出所)Ipsos、イタリア議会より大和総研作成

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「迫るイタリア総選挙、侮れぬベルルスコーニ旋風」の著者

菅野 泰夫

菅野 泰夫(すげの・やすお)

大和総研ロンドンリサーチセンター長

1999年大和総研入社。年金運用コンサルティング部、企業財務戦略部、資本市場調査部(現金融調査部)を経て2013年からロンドンリサーチセンター長。研究・専門分野は欧州経済・金融市場、年金運用など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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