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オーナーが愚かでは生かせない「ぼんくら息子」

プロ経営者とは現代の婿養子

2018年3月16日(金)

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 日本で「同族企業」というと、あまりイメージが良くありませんが、欧米社会では一定の敬意を得ているようです。

 この違いは、どこからくるののか。アカデミックな研究や教育の差が大きい気がします。

 そこで今回、対談したのは早稲田大学ビジネススクールの入山章栄准教授。米国のビジネススクールの教壇に立ち、世界のトップ学術誌に寄稿するなど、グローバルに戦ってきた研究者です。そんな入山准教授による「世界最先端のファミリービジネス論」。最初のテーマは事業承継、後継者の資質です。

(星野佳路)

入山准教授(奥)が用意した英語の論文をノートパソコンで参照しながら、対談は進んだ(写真:鈴木愛子、以下同)

星野:欧米では、ファミリービジネスの研究が盛んと聞きます。

入山:そうですね。すでに多くの蓄積がありますし、今後ますます注目を集めるはずの分野です。

星野:なぜですか。

入山:1つには、ファミリービジネス、すなわち同族企業の業績が、非同族企業と比べて高いことが分かってきたからです。大規模な統計分析により、その事実を示す論文が次々に発表され、欧米を中心とした海外の経営学では学者のコンセンサスになりつつあると言ってもいいかもしれません。

星野:だからでしょうか。日本と違って、ファミリービジネスに対する敬意があるように感じます。

 そのような研究成果が日本でも広く知られるようになれば、私たちのような同族企業のステータスが上がり、後継者を含めて、優秀な人材を集める力となります。

婿養子が最強の経営者

入山:日本に関しては、非常に興味深いデータがあるのです。そこから導かれる結論は、「最強の後継経営者は婿養子である」。

星野:そうですか。それが事実なら、私にとって大発見です。

入山:根拠となるのは、京都産業大学の沈 政郁准教授と、カナダ・アルバータ大学のヴィカス・メロトラ氏らが、数年前に発表した論文です。メロトラ氏は、ファミリービジネス研究における世界的な権威であり、論文が掲載されたのは、トップ学術誌の「ジャーナル・オブ・フィナンシャル・エコノミクス」。まさに世界最先端の研究成果です。

星野:具体的には、どんな内容なのでしょうか。

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「オーナーが愚かでは生かせない「ぼんくら息子」」の著者

星野 佳路

星野 佳路(ほしの・よしはる)

星野リゾート代表

1960年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、米コーネル大学ホテル経営大学院に進学し、修士号取得。88年星野温泉旅館(現星野リゾート)に入社。いったん退社した後、91年に復帰してトップに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

入山 章栄

入山 章栄(いりやま・あきえ)

早稲田大学ビジネススクール准教授

1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号(Ph.D.)を取得、米ニューヨーク州立大学ビジネススクール助教授を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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