• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

猪熊弦一郎の描く猫はなぜゆるいのか

2018年4月14日(土)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「猪熊弦一郎展 猫たち」は、昭和を代表する画家の一人、猪熊弦一郎(1902〜93年)が描いた猫の絵を集めた展覧会だ。作品の多くを貸し出した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の古野華奈子学芸員によると、「正確に数えたわけではないが、会場に並んだ171点の作品の中に描かれた猫の数は1000匹を超える可能性がある」という。猪熊は、幕末を生きた浮世絵師の歌川国芳や20世紀前半から中頃にかけて特に欧州で大きな足跡を残した洋画家の藤田嗣治(レオナール・フジタ)ら猫の絵をたくさん残した画家たちに劣らぬ猫好きだったと見てよさそうだ。

「にらみ合う猫たち」のコーナーから[禁無断転載]

 では猪熊は一体どんな猫を描いているのか。見て驚くなかれ。まるでギャグマンガにでも出てきそうなゆるい猫を、実にたくさん描いているのである。もう一度断っておくが、猪熊は昭和の日本を代表する画家の一人だ。写実に近い作風、平面性の追求、抽象への傾斜など、実に多彩な作風を持つチャレンジングな芸術家だった。

会場では素描をたくさん見ることができる[禁無断転載]

 その猪熊が、なぜここまでゆるい、まるで落書きといってもいいような絵を描いたのだろうか。展覧会を見渡すとよくわかるのだが、猪熊はゆるくない猫も実はたくさん描いている。やはり猫というモチーフでも、クリエイティブな試みを絶え間なくしていたのである。一方で気づくのは、この展覧会の出品作に素描の類が多いことである。本格的な油彩画などを描く前に、まず猫が日常的なスケッチの対象であったことに着目してみよう。

[禁無断転載]

オススメ情報

「小川敦生のあーとカフェ」のバックナンバー

一覧

「猪熊弦一郎の描く猫はなぜゆるいのか」の著者

小川 敦生

小川 敦生(おがわ・あつお)

多摩美術大学美術学部芸術学科教授

日経マグロウヒル社(現・日経BP社)入社後、日経アート編集長や同社編集委員を経て、日本経済新聞社文化部へ。美術担当記者として多くの記事を執筆。2012年4月から現職。専門は美術ジャーナリズム論。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

縦割りでスキルを磨くだけでは足りなくなるはずです。

永田 高士 デロイトトーマツグループCEO(最高経営責任者)