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ピカソ作品の下層に見つかった新聞記事の謎

2018年6月16日(土)

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 画家のパブロ・ピカソ(1881〜1973年)と新聞紙の関係をめぐる大変興味深い記者発表があった。発表者は神奈川県箱根町のポーラ美術館。20代前半のピカソがスペインのバルセロナで描いたとされる同館蔵の油彩画《海辺の母子像》(1902年)の表面の油絵の具の層の下に、フランスの新聞に書かれていた文字が検出されたというのである。

 《海辺の母子像》は、ピカソが青い色を基調に心を鎮めるかのような表現をした「青の時代」と呼ばれる時期の作品群の1枚。赤外線の反射光から含まれている鉱物が分かる「ハイパースペクトル・イメージング」と呼ばれる非破壊検査を行った結果、新聞の活字がはっきり浮かび上がって来たというのだ。

パブロ・ピカソ《海辺の母子像》 (1902年、ポーラ美術館蔵)

 調査は、今年4月18〜20日、米ワシントン・ナショナル・ギャラリー、カナダのアートギャラリー・オブ・オンタリオと共同で箱根のポーラ美術館で行ったもの。絵画の調査のための「ハイパースペクトル・イメージング」技法を開発したワシントン・ナショナル・ギャラリーのジョン・デラニー氏ら3人の専門家を海外から招き、調査を実施したという。

2018年4月にポーラ美術館(神奈川県箱根町)で行われた《海辺の母子像》 の調査風景

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「ピカソ作品の下層に見つかった新聞記事の謎」の著者

小川 敦生

小川 敦生(おがわ・あつお)

多摩美術大学美術学部芸術学科教授

日経マグロウヒル社(現・日経BP社)入社後、日経アート編集長や同社編集委員を経て、日本経済新聞社文化部へ。美術担当記者として多くの記事を執筆。2012年4月から現職。専門は美術ジャーナリズム論。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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