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人員整理も?マイクロソフト営業部門再編の真相

2017年7月27日(木)

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 リセラー(販売代理店)やシステムインテグレータなど米マイクロソフトのパートナー企業を中心に1万7000人が米国の首都ワシントンDCに参集した「Microsoft Inspire 2017」。2017年7月11日(米国時間)に開催された2日目の基調講演では、あるスライドが映し出されると来場者が一斉にスマートフォンのカメラを向け始めた。

 来場者が撮影していたのは、マイクロソフトの法人営業(コマーシャルセールス)に関する新体制を示したスライドだ(写真1)。このスライドは同社の法人営業を統括するエグゼクティブ・バイス・プレジデントのジャドソン・アルソフ氏が示した。

写真1●米マイクロソフトの新しい法人営業体制
[画像のクリックで拡大表示]

 営業部門の新体制が注目されたのは、Microsoft Inspire 2017が開催される1週間前の7月4日に、米国の報道機関によって同社の営業部門再編が報道されていたからだ。しかも経済報道専門のケーブルテレビ局である米CNBCは最大3000人の人員整理があると報道し、米New York Times紙は人員整理が最大4000人になると報道していた。

 Microsoft Inspire 2017の基調講演では、人員整理の規模について発表はなかったが、再編後の営業体制について初めて社外向けに発表された。ジャドソン・アルソフ氏の講演内容を元に、再編後の営業体制や、営業組織を再編するマイクロソフトの狙いについて解説しよう。

クラウドサービスの利用促進部門を新設

 アルソフ氏はまず、法人向けの営業部門が再編によってシンプルになったと説明した。マイクロソフトの法人営業部門は、大企業向けの「エンタープライズ」と、中小企業向けの「スモール・ミディアム&コーポレート」に分けられる。エンタープライズ向けの法人営業部門は、アカウント営業のチームである「アカウント・チーム・ユニット(ATU)」、製品導入などの技術支援を担当する「スペシャリスト・チーム・ユニット(STU)」、ユーザー企業によるクラウドサービスなどの使用量を増やすことを目的としたチームである「カスタマー・サクセス・ユニット(SCU)」からなる。

 アカウント営業、つまりはユーザー企業ごとにおかれた営業担当者が所属するATUに関しては、ユーザー企業の業界(インダストリー)ごとにチームを分ける。技術支援を担当するSTUは、マイクロソフトの法人向けソリューションの分類である「モダンワークスペース(デスクトップOSやOffice 365など)」「ビジネスアプリケーション(業務アプリケーションなど)」「アプリケーションズ&インフラストラクチャー(クラウドやサーバー製品など)」「データ&AI(データベースや人工知能など)」によってチームを分けるという。

 CSUと略されるカスタマー・サクセス・ユニットは、今回新設された部門となる。部門名に「カスタマーサクセス(顧客の成功)」とあるのは、ユーザー企業によるデジタル変革が成功すれば、その分、クラウドサービスの「Microsoft Azure」などの使用量が増加するいう理屈だ。「クラウド・ソリューション・アーキテクト」や「データ・ソリューション・アーキテクト」といった肩書きの技術者が所属し、ユーザー企業によるクラウドサービスの導入支援などを通じて、サービスの利用促進を担う。

ライセンス販売とサービス販売では、異なる売り方が必要

 マイクロソフトは現在、ソフトウエアライセンスの販売から、クラウドサービスの販売へと法人営業の体制を大きくシフトしている。かつてのソフトウエアライセンスの販売においては、一度に大量のライセンスを売り切る「大量導入」が重要だった。それに対してクラウドサービスの販売では、ユーザー企業によるクラウドの大量導入をいきなり目指すのは難しい。

 なぜならユーザー企業は、既存の「オンプレミス」の情報システムをいきなりクラウドに移行するようなことはしないからだ。ユーザー企業はクラウドをまず小さく導入し、初期導入が上手く行けば、徐々にクラウドの使用量を増やしていく。クラウドサービスを販売していくためには、ユーザー企業のクラウド導入の歩みを、継続的に丁寧に支援していくしかない。そのようなプロセスを担うカスタマー・サクセス・ユニットは、「ライセンス販売からサービス販売へ」という営業方針の大転換を象徴する部門となる。

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「人員整理も?マイクロソフト営業部門再編の真相」の著者

中田 敦

中田 敦(なかだ・あつし)

シリコンバレー支局

1998年慶應義塾大学商学部卒業、同年日経BP社に入社。ITproや日経コンピュータを経て、2015年5月からパロアルトに開設したシリコンバレー支局を拠点に、シリコンバレーの最新事情を取材中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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