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ゴーン経営、日本への5つのインパクト

日本の産業界やビジネスマンにも影響を与えた

2017年2月24日(金)

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 2月23日、日産自動車は4月1日付でカルロス・ゴーン氏が社長とCEO(最高経営責任者)から退くことを発表した。1999年から日産の経営を担ってきたゴーン氏が一歩下がり、経営のバトンは社長兼CEOに就任する西川広人氏に引き継がれる。ゴーン氏は代表権を持つ会長として、仏ルノーや三菱自動車、独ダイムラーなどとのアライアンス全体を管理する役割に軸足を移す。

日産自動車のCEOと社長を退くカルロス・ゴーン氏。写真は2004年当時のもの(撮影:清水盟貴)

 日産を再生させ、ルノーと三菱自動車を合わせて「1000万台クラブ」が視野に入るところまで引き上げたゴーン氏の18年。特にその前半は、日本の企業経営や組織のあり方、人材活用の考え方にも大きな影響を与えてきた。以下、改めて挙げてみたい。

1 「コミットメント」

 1999年10月に発表された「日産リバイバルプラン」。同年、ルノーからCOO(最高執行責任者)として派遣されたゴーン氏が中心となって策定した2002年度までの3カ年計画だ。日産復活の原点ともいえる。

 その中で注目を集めたのが「コミットメント」という単語だった。2000年度の黒字化、2002年度の利益率4.5%以上を数値目標として掲げ、ゴーン氏は「達成できなければ辞める」と強い覚悟を示した。当時、コミットメントという単語はビジネスの世界でも広く使われておらず、「必達目標」という見慣れない和訳とともに広がった。

 結果的に、日産はこれらの目標をクリア(「V字回復」「V字型回復」という言葉もこれ以降広く使われるようになった)。ゴーン氏の「再建請負人」としての名声は確固たるものとなり、その後の日産の成長、そしてゴーン氏の長期政権の礎となった。

 分かりやすい数値目標を掲げ、トップの責任を明確にするゴーン流の再生手法は、日本の多くの企業や自治体などにも採り入れられた。一般的に使われるようになった「コミットメント」という言葉には、「単なる努力目標ではなく、結果責任を伴う」というニュアンスが織り込まれた。

 ここ数年、コーポレートガバナンス強化、投資家との対話の重要性が高まる中で、ROE(自己資本利益率)などの中期的な数値目標を掲げる企業は増えている。ステークホルダーと共通の目標を「握る」ことの重要性と効果を、日本の経済界に深く印象付けたのがゴーン氏だった。

コメント3件コメント/レビュー

確かに、有利子負債が2兆円以上あった日産を財務的にV字回復した経緯は認められるでしょうが、元々、日産には技術も有形資産も無形資産もあり、冷徹にそれを切り売り処分すれば回復できたでしょう。
しかし、日産に何が残りましたか。
そして、彼の目に消費者はいますか。
大きく利益を上げること。品質、雇用よりもコストカット、シナジー効果、グローバルに事業展開し、シェア拡大と1000万台生産を目標に、企業のガバナンスや消費者への企業の道義的責任など一切なく、利潤のためなら、誇大広告も平気でする悪徳企業に成り下がったではないですか。
日経はメディアとして、もっと踏み込んだ真実を伝える努力をしなければならないと思います。(2017/02/27 03:02)

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「ゴーン経営、日本への5つのインパクト」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かに、有利子負債が2兆円以上あった日産を財務的にV字回復した経緯は認められるでしょうが、元々、日産には技術も有形資産も無形資産もあり、冷徹にそれを切り売り処分すれば回復できたでしょう。
しかし、日産に何が残りましたか。
そして、彼の目に消費者はいますか。
大きく利益を上げること。品質、雇用よりもコストカット、シナジー効果、グローバルに事業展開し、シェア拡大と1000万台生産を目標に、企業のガバナンスや消費者への企業の道義的責任など一切なく、利潤のためなら、誇大広告も平気でする悪徳企業に成り下がったではないですか。
日経はメディアとして、もっと踏み込んだ真実を伝える努力をしなければならないと思います。(2017/02/27 03:02)

ゴーンさん、東芝をなんとかしてくれないものですかね。(2017/02/24 15:05)

すいません、本論とは関係ないのですが、カタカナ語が飛び交いクラクラします。「見慣れない訳語」などと切り捨てないで、外国の概念を丁寧に日本語に訳しそれを広めるのもマスコミの役割です。そういう努力を放棄したから、例えば「マスコミ」などという妙な日本語を使わざるを得ない状況になっているし、それよりも深刻なのは、カタカナ語は往々にして概念間のつながりを感じられない「浮遊した」言葉であるため、使っている人でさえ意味をきっちり把握していないで使うという、表面的な文章になりがちなことです。例えば「コミットメント」のニュアンスを理解する日本人はほとんどいないでしょう。英語では、自殺は「コミット」するものだし、資源も「コミット」するものです。そのような用例が、網目のように自分の中にあって初めて言葉のニュアンスが感得できるのです。そういう網目がないのに「コミットメント」だけをポンと持ってきていくら説明しても、結局はよく分からん概念である、ということになるのです。(よく分からんから、この記事のように、その言葉を使う度に説明をするはめになるんですよね。)(2017/02/24 12:36)

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