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「ザ・レガシーメディア」ラジオの覚悟

TBSラジオ社長、反転攻勢の新サービスを語る

2017年3月8日(水)

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 民放ラジオ局と博報堂DYメディアパートナーズが2017年1月末、番組配信サービス「ラジオクラウド」を立ち上げた。ラジオで放送した番組の一部をスマホアプリで再配信する仕組みで、サーバー負荷の高さなどから撤退の動きも出ているPodcastの後継サービスと言える。

 ビジネスの文脈から見た同サービスの最大の特徴は、リスナーの好みに応じて広告の流し分けが可能であること。リスナーが番組の再生ボタンを押すと、アプリがブラウザーの閲覧履歴などを参照し、お酒好きならウイスキーのCM、おしゃれ好きならアパレルのCMなどと、それぞれのリスナーにあった広告を流す。ネット時代には誰でも体験したことのあるいわゆるターゲティング型広告に過ぎないが、番組と広告をパッケージとして放送・配信するラジオ業界ではこれまで実現が難しかった。

 今回、音声コンテンツでもターゲティング型広告が有効であることが実証できれば、将来的にはラジオ放送をネット経由で同時配信する「radiko(ラジコ)」でも広告の流し分けが視野に入る。全国のリスナーが同じ時間に同じ番組を聞いていても、広告部分だけはそれぞれ別の音声が流れるという未来だ。

 番組制作力という「レガシーメディア」ならではの強みと、広告配信の柔軟さというネットメディアの優位性の良いとこ取りは実現するのか。2001年8月以降、15年半にわたって首都圏の個人聴取率トップを誇る業界の盟主、TBSラジオの入江清彦社長に聞いた。

ラジオクラウドの提供開始から1カ月が経ちました。滑り出しはいかがですか。

入江:2017年1月30日から2月18日までで、全体で200万回の再生がありました。「当初は1カ月で100万回くらいかな」と想定していたので、幸先良いスタートといえるでしょう。まず試行期間という位置づけでしたが、3月からは広告の販売も正式に始めました。

入江 清彦(いりえ・きよひこ)氏
1957年生まれ。1980年東京理科大学理工学部卒、東京放送入社。ラジオ本部ラジオ局放送部などで技術職を担当。2000年TBSラジオ&コミュニケーションズ企画局制作部長、2004年編成局長、2006年取締役、2012年4月代表取締役社長。東京放送(TBS)ホールディングスの執行役員を兼任。59歳。

スマホアプリのダウンロード数は。

入江:公表していません。ただ、私たちとしてはダウンロード数より再生数を重視しています。広告主が気にするのは広告が流れた回数です。どんなにダウンロードされても再生されたかどうか分からなかったPodcast時代とは、評価の尺度が異なるのです。

ラジオ各社は2000年代半ばに相次ぎPodcastの配信を始めました。2010年には放送をリアルタイムでネット配信するradikoも立ち上がりました。業界としてネット対応には早くから熱心という印象ですが、今回は何が違うのでしょうか。

入江:しっかり広告料をいただける新メディアとしてスタートさせているのが、これまでとは違う点です。

広告料をもらえる「新事業」

どういうことでしょうか。

入江:これまでの「ネット対応」は、新事業というより消費者サービスに近い性格がありました。

 Podcastは、若い世代にラジオを知ってもらう目的のほか、ラジオ放送の対象エリア外に住んでいたり、会社勤めで深夜番組は聞けなかったりというリスナーにも聴取機会を提供する狙いがありました。

 ラジオ番組って3回くらい聞き逃してしまうと、もうそれ以上聞かなくなってしまうんです。番組のオープニングだけでもいいから聞き返せるようにして「ああ全部聞きたかったな」って思ってもらい、本放送に興味を持ち続けてもらいたかったのです。

コメント5件コメント/レビュー

ラジオのコマーシャルは番組の一部に感じられるところも良いところだと思うので、
ターゲッティング広告の導入によってどう変わるかが心配ですね。(2017/03/09 13:35)

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「「ザ・レガシーメディア」ラジオの覚悟」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ラジオのコマーシャルは番組の一部に感じられるところも良いところだと思うので、
ターゲッティング広告の導入によってどう変わるかが心配ですね。(2017/03/09 13:35)

ラジオの聴取率調査を69歳以下を対象としていることは、ひょっとしたら大いなる機会損失かもしれませんね。
80歳近い母は夜中目が覚めた時にテレビをつけると眠りを妨げてしまうためラジオを聞きながら再び眠りに入るようです。コアなファン獲得の趣旨からは外れますが、時折そのラジオで話していた話題が食卓にそのまま出てくることもあるので、そこで流される広告が売り上げに繋がるかまではわかりませんが、そういう潜在的な需要もあることだけは指摘したいと思います。(2017/03/09 05:30)

TBSラジオクラウドを利用してます。地方在住の50代サラリーマンなので車通勤時に聞きます。
安住紳一郎の日曜天国はPodcast時代から聞いてます。Podcastだと自宅でipodにダウンロードして聞くことができたのですが、ラジオクラウドはその場でダウンロードしなければならず、スマホのパケット料金がかかります。だから無料じゃぁない気分です。それともPodcastのように自宅インターネットでiPhoneに取り込めるのかなぁ?(2017/03/08 14:54)

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