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感染症対策に向け、日本の官民協力が本格化

第4回「日経アジア感染症会議」を詳報

  • 久保田 文

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2017年3月8日(水)

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 「官民協力(Public Private Partnership)の下、日本発の医療技術を感染症対策に活用する取り組みが実際に成果を上げつつある」──。

今年で4回目を迎えた「日経アジア感染症会議」

 2017年3月3~4日、第4回日経アジア感染症会議が沖縄県那覇市で開催された。アカデミアの研究者、日本企業や関係省庁の担当者に加え、アフガニスタンやタイ、中国など世界10カ国以上から感染症の専門家が集まり、アジアやアフリカにおける感染症対策の課題や解決法について議論を交わした。議長を務める地域医療機能推進機構理事長で名誉世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局事務局長の尾身茂氏は、同会議を振り返り、冒頭のように評した。

企業が手を出しにくい新興国の感染症対策

 先進国が主な市場となる慢性疾患領域やがん領域の医療技術とは異なり、感染症領域の診断技術や治療薬の市場は、途上国や新興国が中心だ。そのため、費用対効果が見合わなかったり、医療技術の審査承認過程が日本と異なっていたりなど、先進国でのように企業が単独で技術の実用化を推し進めるのが難しい。また、ワクチンなどの医薬品を医療機関まで運ぶ物流システムが整っていないという課題も抱える。

 途上国や新興国では医療制度や医療提供体制が十分に整っていないことから、技術の普及には日本と相手国の双方で関係省庁や世界保健機構(WHO)、非営利団体の協力も欠かせない。

 途上国や新興国にとって感染症は、人々の健康だけでなく経済活動をも脅かすリスクである。その感染拡大や予防に一役買うことは国際貢献にもつながる。過去の日経アジア感染症会議では、アジアの感染症対策に向け、官民が協力して日本発の診断薬や治療薬を普及させる必要性が指摘されていた。

大塚製薬は約40年ぶりに結核治療薬を発売

 第4回会議では、日本発の技術をアジア諸国の感染症対策に生かす官民協力の具体的成果が報告された。同会議を契機に発足した結核に関する産官学のコンソーシアム(アジア医療イノベーションコンソーシアム結核部会)の提案を受け、2016年から国際協力機構(JICA)の支援でアフガニスタンやフィリピンなどに日本発の結核の診断薬や治療薬をパッケージ化して提供する試みが始まったというもの。

 こうした取り組みにより現在、臨床検査薬の開発販売を行う栄研化学や医薬品医療機器の製造販売を手掛けるニプロの結核診断キット、約40年ぶりに発売された大塚製薬の結核治療薬「ディルディバ」(一般名デラマニド、発売は2014年)の普及が少しずつ進められている。

 マラリアに関して、新たな産官学のコンソーシアム(アジア医療イノベーションコンソーシアムマラリア部会)が設けられたとの報告もあった。蚊をベクター(運び屋)として感染が広がるマラリアに対しては、住友化学の蚊帳「オリセットネット」といったベクター対策から、シスメックスのマラリア診断技術、大阪大学などが開発中のマラリアワクチンなど、日本発のさまざまな技術があり、今後これらを組み合わせて、官民協力の取り組みを進める方針が確認された。

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