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変化対応力で泣くトヨタ、笑う日産

2017年3月決算、生産戦略で販売に明暗

2018年3月20日(火)

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 2017年3月期の自動車各社の決算は、円高に米国市場の変調が追い打ちをかけ、厳しい内容となった。今期も市場が伸び悩む中、販売競争は激化しそうだ。逆風下で日本メーカーはどう生き残るのか。そのヒントが決算発表で垣間見えた。生産の柔軟性だ。とりわけ結果を出したのが日産自動車だった。

(日経ビジネス2017年5月22日号より転載)

変化に対応して乗用車からSUVに生産をシフトする日産の米国工場

 日本の自動車メーカーの“ドル箱”である米国市場が「変調の時」を迎えている。2017年1~4月の新車販売台数は4カ月連続で前年割れ。特徴的なのは、乗用車が縮小する一方、SUV(多目的スポーツ車)やピックアップトラックが全体の6割以上を占めるまでに拡大していることだ。

 変化に対応して販売台数を伸ばすには、生産する車種を柔軟に変更できる生産体制が欠かせない。17年3月期の決算では、その「格差」が浮き彫りになった。

 泣いたのはトヨタ自動車、笑ったのは日産自動車だ。米国を主力とする北米市場で、トヨタの販売は16年3月期と比べて微減の284万台弱。これに対し、日産は5.9%増の約213万台で、販売の増加が目立った。

 トヨタと日産は、決算発表での発言も対照的だった。トヨタの永田理副社長は「工場ごとに見ると、ピックアップトラックやSUVの需要と供給のバランスが合っていなかった」と反省。これに対し、北米市場を担当する日産のホセ・ムニョスCPO(チーフ・パフォーマンス・オフィサー)は「日産には全体のビジネスを市場(の変化)に合わせられる力がある」と胸を張った。

 両社の明暗を分けたのは、各工場で生産する車種の配分にあったと考えられる。例えば、トヨタは乗用車「カローラ」をミシシッピ州の工場で生産。大型SUVはインディアナ州の工場、ピックアップトラックはテキサス州の工場で生産し、それぞれの工場が得意領域に注力する「分業体制」を敷く。

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「変化対応力で泣くトヨタ、笑う日産」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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