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航空業界はトランプ政権の移民政策に反対する

アレクサンドル・ドゥ・ジュニアックIATA事務総長兼CEOインタビュー

2017年3月24日(金)

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 米トランプ大統領の移民政策や保護主義が世界を揺さぶっている。1月と3月にはイスラム圏の一部の国からの入国を制限する大統領令を出した。司法当局によって差し止め処分を受けているが、一時は空港で混乱が生じた。

 3月21日には、テロ対策として中東と北アフリカの一部の国を出発する米国行き航空便で、携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込みを禁止した。ノートパソコンやタブレットが対象となるため、乗客は不便を強いられる。航空業界はどのように対応するのか。

 世界の主要航空会社でつくるIATAのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアック事務総長兼CEO(最高経営責任者)に聞いた。

米トランプ大統領はイスラム圏の一部の国からの入国を制限する大統領令を発動するような移民政策を打ち出しています。IATAとしてどのような意見を持っていますか。

ドゥ・ジュニアック:我々は原則として「開かれた国境」を提唱しているので、それに制限を課す政策には反対しています。IATAとして厳しく抗議しました。

 国が国境のアクセス制限の権利を持つことは認めています。ただ、政府がなんらかの制限を課すのであれば、十分な準備をしなければなりません。

 航空会社だけでなく、税関や警察、旅行会社、政府の関係省庁や企業などすべてのステークホルダーに対して余裕をもって情報を提供する必要があります。

実際にトランプ大統領が大統領令を発動した時はどのように対応しましたか。

ドゥ・ジュニアック:米国の空港で混乱があった時には、我々は強く抗議しました。こうした措置に対して反対声明も出しました。

 我々が窓口となって航空会社に情報を伝えました。米国に到着した時に入国できないと費用が発生するケースがあるので、正確な情報を伝えることが不可欠です。

2017年1月28日、カリフォルニア州サンフランシスコ国際空港の第4ターミナル。トランプ氏の大統領令により、警官が空港のセキュリティチェックポイントをブロックした(写真:ロイター/アフロ)

トランプ大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)離脱を決めるなど、保護主義への流れが強まっています。

ドゥ・ジュニアック:保護主義の拡大に対しては懸念しています。我々は「開かれた国境」が、航空業界や世界経済の利益になると信じているからです。

 グローバリゼーションは世界の成長に寄与してきました。何億人の人々を貧困から救う効果もありました。グローバリゼーションに逆行する保護主義は世界にネガティブなインパクトを与えてしまいます。

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「航空業界はトランプ政権の移民政策に反対する」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。2018年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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