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タカタ会長、最後まで死者への謝罪はなし

民事再生法の申請で会見も、変わらぬ「消費者不在」

2017年6月27日(火)

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 エアバッグのリコール問題で経営が悪化したタカタは6月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理された。同時に米国でも連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した。再建のスポンサーは中国企業傘下の米自動車部品大手、キー・セイフティー・システムズ(KSS)に決定。高田重久会長兼社長はKSSヘの事業譲渡を前に辞任する意向も表明し、タカタの経営問題は決着への道筋がついた。

 しかし約1年7カ月ぶりに記者会見の場に姿を現した高田会長からは、エアバッグの破裂事故による死者への謝罪はなし。タカタへの非難が強まる背景にあった「消費者不在」の姿勢は最後の最後まで改まることはなかった。

民事再生法の申請を発表したタカタの高田重久会長兼社長

 6月26日午前11時半、東京駅前にそびえたつJPビルの高層フロア。タカタの民事再生法の申請代理人で、企業再生の分野での活躍が知られる小林信明弁護士が所属する長島・大野・常松法律事務所の一室が記者会見場となった。

 高田重久会長が会見の場に姿を見せるのは、米運輸省・高速道路交通安全局(NHTSA)から罰金を科されたことについて発表した2015年11月以来のこと。詰めかけた数百人の報道陣が注目する会見の冒頭、高田会長が発した謝罪の言葉はこうだった。

 「ご支援とご協力を頂いた全ての関係者の皆さま、債権者の皆さまにご迷惑をおかけすることになり、タカタ株式会社を代表して心より深くお詫び申し上げます」

 民事再生法の申請に関する会見とはいえ、謝罪の対象となったのは完成車メーカーなどの取引先や金融機関などの債権者だった。そこには一言も、エアバッグの異常破裂が原因とみられる事故による十数人の死者への弔意の言葉はなかった。

 報道陣からは、これまで高田会長が説明責任を果たしていないとして「消費者を軽視していないか」という質問もあった。

 こうした声に対し、高田会長は「いろんな方から、私見を述べたりコメントを出したりするのは適切ではない、(弁護士らによる)外部専門家委員会に任せ、ノイズは出すなと言われてきた。私が唯一言ってきたのは(完成車メーカーに対する部品の)安定供給を続けたいというお願いの行脚だけだ」と答えた。

コメント19件コメント/レビュー

数日たって見直してみたが、他社報告や複数コメントを見比べて、私の意見は初めて見たときと比べれば変化した。
創業家の態度は不快だが、今は謝るべきではないというのが私の考え方。

日本ではよくあるパターンだが「とりあえず、謝っておけ」と記者は言いかったのだろうか。
そこまでは読み取れなかったが、記事によっては記者の意見として謝れ派も有ったように思う。

ただ、これをやってしまうと、アメリカでは大金が吹き飛ぶ。
訴訟リスクを増やすことになるので、言わない方が「株主のため」になる。
私的か公的かはともかく、ある意味では経営破綻したのだから、
とりあえず謝っておけば、日本人は一瞬にして溜飲を下げるだろうが、それが国際化企業では多大な不利益を重ねることは火を見るより明らかではないかと考える。

「消費者が最も求めている問題の核心は明らかになっていない」ことが、タカタも含めて誰の利益にもなっていない。
謝罪か高額慰謝料かのどちらを選べという記者個人の主張を提示しないのなら、見出しはミスリードである。(2017/06/29 11:16)

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「タカタ会長、最後まで死者への謝罪はなし」の著者

寺岡 篤志

寺岡 篤志(てらおか・あつし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞で社会部、東日本大震災の専任担当などを経て2016年4月から日経ビジネス記者。自動車、化学などが担当分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

数日たって見直してみたが、他社報告や複数コメントを見比べて、私の意見は初めて見たときと比べれば変化した。
創業家の態度は不快だが、今は謝るべきではないというのが私の考え方。

日本ではよくあるパターンだが「とりあえず、謝っておけ」と記者は言いかったのだろうか。
そこまでは読み取れなかったが、記事によっては記者の意見として謝れ派も有ったように思う。

ただ、これをやってしまうと、アメリカでは大金が吹き飛ぶ。
訴訟リスクを増やすことになるので、言わない方が「株主のため」になる。
私的か公的かはともかく、ある意味では経営破綻したのだから、
とりあえず謝っておけば、日本人は一瞬にして溜飲を下げるだろうが、それが国際化企業では多大な不利益を重ねることは火を見るより明らかではないかと考える。

「消費者が最も求めている問題の核心は明らかになっていない」ことが、タカタも含めて誰の利益にもなっていない。
謝罪か高額慰謝料かのどちらを選べという記者個人の主張を提示しないのなら、見出しはミスリードである。(2017/06/29 11:16)

電気業界だが、私も部品メーカーに勤務していたから、経営陣の気持ちも分からない訳ではない。特に不具合原因が特定できていないのでは、納入自動車メーカーとの関係も整理できていず、すっきり外部に向かいきれないのでしょう。納入自動車メーカーと修理コスト分担を中心に責任分担など話し合われていて完全には決着していない様子でもある。しかし、他社製のエアバッグに起きていないのだから、タカタも逃げる訳には行かないと腹を据える必要があった。この不確定な状況下であってこそ、「まだ原因は特定できていません。顧客とも話し合っています。しかし、弊社製品が何らかで関与していて起きた事故であることは事実。亡くなった方々には謹んでお詫び申し上げます。」とすべきであった。
 豊洲問題でもそうだが、マスコミは内容や経緯を理解することなく、通り一遍のやりかたで、消費者の味方という顔をして追及してきます。それに振り回されてはなりません。
 振り返れば、ハイブリッド事故でトヨタは早々に陳謝を表明したが、結果はシロ、VWのディーゼル問題では、なかなかトップは表に出てこなかったが、結果はクロ。(2017/06/28 11:34)

米国企業ならこんな騒ぎにならなかったとか、技術の流出だとか、陰謀論めいた形で創業家に気持ちを寄せていくコメントにはびっくり。そこが本質じゃないでしょう。

たしかにエアバッグのトリッキーな動作原理を考えれば、事故が起こらないのが不思議、これくらいで済んでいるのはましなほうだ、ということになるのかもしれないけれども、自分や自分の大切な人がそういう目に遭っても、工学者よろしくそんなふうに思えるのだろうか。言えるだろうか。

いや、コメント諸氏がいくら残忍でも無慈悲でもそれはいい。問題は、久々に社会に顔を晒すとき、亡くなった人やそのご家族に気持ちを向けるコメントがないのは「経営戦略的にもダメでしょ」という指摘じゃないですか。本稿は、言わば「(ウソでもいいから)その点を盛るべき」という指摘です。

残業問題でも、一過労死は日本経済繁栄のコストででもあるかのような肯定論が再三出てびっくりするけれども、これほど悲惨なかたちで人が死んでも「責めるほうが悪い」という態度を取れる人が大勢いるのだから、そういう社会なのだと思うしかないのでしょうね。
でも、そんな社会風土を続けていたら、外国の陰謀なんかなくても日本の将来は暗いように思います。過剰とも思える「おもてなし」はあっても、思いやりがなくて自滅する日本?(2017/06/28 09:49)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官