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意見分かれた出光創業家の「兄弟」

昭和シェル石油と統合合意の舞台裏

  • 松浦 龍夫

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2018年7月11日(水)

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 出光興産と昭和シェル石油は2018年7月10日、19年4月1日に経営統合すると発表した。両社が合併で基本合意したのは15年7月だったが、出光創業家の反発で正式決定できずにいた。著名投資家の村上世彰氏が創業家の説得に入ったこともあって、出光経営陣にとってはようやく創業家の理解が得られた格好だ。

 両社の統合手続きではまず、19年3月29日に昭シェルを上場廃止にした後、同年4月に株式交換で出光が昭シェルを完全子会社にする。その後、両社は合併を視野に入れているようだ。7月10日に都内で開いた記者会見で、出光の月岡隆会長は「2050年、2100年以降も社会に必要不可欠といってもらえる会社に進化していきたい」と抱負を述べた。

統合会見で握手する出光興産の月岡隆会長(右)と昭和シェル石油の亀岡剛社長(7月10日、東京・千代田)

 会見では、これまで統合反対の立場をとってきた出光創業家と統合について合意したことが公表され、両者で交わした合意書の中身も公開された。

 合意書に明記された創業家側の名前は2つある。1つは「日章興産」。出光家の資産管理会社で、出光興産名誉会長の出光昭介氏とその長男の正和氏が代表を務める。もう1つは長男の「出光正和」氏個人である。

 創業家と合意したという大まかな内容は、昭シェルとの株式交換に合意し、統合の可否を決議する臨時株主総会で賛成の議決権を行使することだ。これに加えて、出光が推薦する取締役5名のうち2名は創業家が推薦できること、出光による1200万株、550億円を上限とする自社株取得を公表すること、19年4月からの3カ年累計での最終利益目標5000億円のうち、50%以上を株主還元すること、などが創業家の賛成の条件になっている。

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