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ダイソン、コンツCEOに聞く技術革新を生む組織

英ダイソンの頭脳拠点に潜入(後編)

2016年12月15日(木)

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 英国の家電メーカー、ダイソン。独特の色使いとユニークな形状、高いデザイン性を評価するファンを世界中に持つ。日本での人気も高い。掃除機から始まった取り扱い製品は、空調機や照明など5種類に広がった。今年、その最新製品となるヘアドライヤーを発表した。

 業績も好調だ。2015年12月期の売上高は前期比26%増の17億ポンド(約2380億円)と過去最高を記録。営業利益に償却費を加えたEBITDAは同19%増の4億4800万ポンド(約627億円)となった。世界72カ国の市場で事業を展開しており、顧客数は6700万人を超える。

 独創的な製品は、いかにして生まれるのか。その秘密を探るため、ダイソンが開発拠点を置く英国本社を訪れた。同社の強みである「革新を生む組織」の背景にある秘訣を、マックス・コンツCEO(最高経営責任者)に聞いた。

(聞き手は 蛯谷 敏)

マックス・コンツ(Max Conze)氏
ダイソンCEO(最高経営責任者)。1969年、ドイツ生まれ。米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などを経て、2010年にダイソン入社。2012年から現職(写真:川上 真、以下同)

ダイソンが考える「革新を生む組織」の条件とは何でしょうか?

コンツ:言葉で説明するのはなかなか難しいですが、我々が常に意識しているポイントが4つほどあります。

 一つは、若い才能を積極的に組織に取り入れることです。ダイソンでは、大学を卒業したばかりの20代のエンジニアを重宝しています。彼らは、ベテランにはない、輝きに溢れたアイデアをたくさん持っています。

 仕事における「経験」は確かに大切ですが、時にそれが新しいアイデアを生む邪魔になることも我々は理解しています。「今まではこのやり方でうまくやってきた」という経験は、こだわり過ぎると、イノベーションの障害になります。ですから、それを防ぐために、何の経験もないエンジニアを常に組織に混ぜる必要があると考えています。

 もちろん、経験の浅いエンジニアがただプロジェクトに参加しても、変化は起こりにくいでしょう。なので、若いエンジニアに大きな仕事を任せ、権限と責任を与えます。これが2つ目のポイントです。

 創業者のジェームズ(ダイソン氏)はほぼ毎日、4~5人のエンジニアと膝をつきあわせて新製品に関わる会議に参加しています。その会議でジェームズは、全員を対等に扱います。10年以上のベテランの意見であっても否定するし、入社わずか1週間の新人のアイデアでも、興味深ければ採用します。そうやってダイソンのエンジニアは、この職場がやり甲斐のある職場だと理解していきます。

 もちろん、権限と同時に責任も与えられますから、決して楽なことばかりではありません。しかし、若いうちからエンパワー(権限委譲)された社員は目の輝きが違います。どんどん仕事に没頭していきます。

 3つ目が、リスクを許容するカルチャーを醸成することです。画期的な発明は、数え切れない失敗の上に生まれることを、エンジニアに理解してもらいます。身をもって体現しているのが、ジェームズです(笑)。決して上っ面だけの言葉を繰り返しているわけではありません。

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「ダイソン、コンツCEOに聞く技術革新を生む組織」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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