• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

改憲の論点1:参院合区と一票の格差の狭間

国民の価値対立への“行司”は政治が担うべき

2017年1月18日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今月20日から通常国会が招集され、自民党は衆参両院の憲法審査会の場で、改憲項目の絞り込みを進めるという。

 憲法改正を論ずるとは、この国の望ましい統治機構の在り方を模索することでもある。憲法改正の必要はあるかないかという入り口の議論ばかりではもったいない。具体的な論点についての議論を重ねれば、たとえ改正に至らなくても、国民の憲法に対する意識や「この国のかたち」について考えが進むはずだ。

 政治家たちが憲法問題を政局化せず正面から論じ、国民はその議論を追いつつ、自らの見識を深めていく。憲法改正論議は私たち国民にまたとない政治教育の場となるだろう。

 そこで、今回から3回にわたり、各党・議員の発言の中から、興味深い憲法改正の論点について個々に取り上げたいと思う。いずれも改正するかしないかは別として、そのような議論そのものが議会制民主主義の発展に資するものである。

 今回の論点は、参議院の合区解消だ。

2016年の参院選は、島根と鳥取、高知と徳島の合区が実施されての初の選挙となった。(写真:ZUMA Press/アフロ)

「一票の格差」問題とは

 まず、参議院の「合区」解消という論点を考えたい。

 「合区」とは議員定数不均衡(一票の格差)問題に絡む話である。選挙のたびに裁判が起こされ、テレビのニュースで「今日、一票の格差が合憲と判決が出ました」「違憲と判決が出ました」などとご覧になった方も多いだろう。あれに絡む話である。

 合区を説明する前に、「一票の格差」問題を説明しよう。

 たとえばある地区の人口が100人で、そこに国会議員を1人割り当てるとする。議員数が人口に正比例するならば、1000人いる地区には議員が10人割り当てられることになる。このとき、100人地区と1000人地区の有権者1人あたりの投票の価値を比較すると「1対1」で完全に平等になる。しかしたとえば1000人いるのに1人しか割り当てられないケースが出てくると、このとき100人地区と1000人地区の投票価値は「10対1」となる。

 選挙権が「ひとり一票」ずつ与えられているのは読者の皆さんもご存じだろう。だが投票価値が「10対1」では、実質的に1000人地区では10人の有権者が集まって、やっと100人地区のひとり分に相当しているのではないか、と考えられるのである。これが「一票の格差」問題である。

コメント11件コメント/レビュー

司法ではなく、政治の問題、即ち、国会が検討しなければならない問題である、と言う点は、全くその通りであると思います。
しかし、国会議員及び会派は、自らの議席に関係するので、この問題に対して検討する事は可能であろうか?
又、議席配分については、単純な得票数だけでの議席配分では、都市に有利、地方切り捨てとなるので、都市と地方、都市と農村・山村・漁村の格差を克服する哲学が必要である、と思いますので、検討が必要と思います。
つまり、国会は、諮問委員会を設けて検討し、検討結果を国民に公開し、国民合意を得て行かなければならない、と考えます。
そのように、国民は、国会に求めて行かなければならない、と思います。(2017/07/18 19:13)

オススメ情報

「今だから知りたい 憲法の現場から」のバックナンバー

一覧

「改憲の論点1:参院合区と一票の格差の狭間」の著者

神田 憲行

神田 憲行(かんだ・のりゆき)

ノンフィクション・ライター

1963年、大阪市生まれ。関西大学法学部卒業。大学卒業後、ジャーナリストの故・黒田清氏の事務所に所属。独立後、ノンフィクション・ライターとして現在に至る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

司法ではなく、政治の問題、即ち、国会が検討しなければならない問題である、と言う点は、全くその通りであると思います。
しかし、国会議員及び会派は、自らの議席に関係するので、この問題に対して検討する事は可能であろうか?
又、議席配分については、単純な得票数だけでの議席配分では、都市に有利、地方切り捨てとなるので、都市と地方、都市と農村・山村・漁村の格差を克服する哲学が必要である、と思いますので、検討が必要と思います。
つまり、国会は、諮問委員会を設けて検討し、検討結果を国民に公開し、国民合意を得て行かなければならない、と考えます。
そのように、国民は、国会に求めて行かなければならない、と思います。(2017/07/18 19:13)

遅くてコメントを受け付けてもらえるかどうか分かりませんが . . . 「また違法であってもそれを理由に取り消すことが公共の福祉に適合していないとき[選挙を無効にはしない]」という考えを許せば、違憲な法律を無効化するという、最高裁判所の重大な機能が果たせなくなります。

自衛隊の問題もそうですが、憲法と現実の乖離を認める風習を改めないと、憲法のもっとも大事な機能、行政・立法の暴走を食い止めるという機能、が果たせなくなります。憲法を変えるか現実を変えるか(両方変えてもいいんですが)しないといけません。(2017/07/18 13:48)

各県を代表する考えならば人口最小の鳥取県の代議士を1とし、人口比に応じて議席を各都道府県に分配する。票の格差の是正を第一に考えるならば、すべての選挙を比例代表のみにする。「区」にこだわらないほうがいろいろ考えられますね。(2017/01/20 20:05)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

誠実さと信頼が全ての基礎です。

郭 平 中国・華為技術輪番会長