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収益増にもコスト減にもならないフィンテック

新旧システムの何を採り、何を捨てるのか

  • 島田 直貴

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2018年1月18日(木)

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 100年以上に渡って積み重ねられ、維持されてきた巨大で堅固な金融機関の事業モデルや業務プロセス、情報システムが大きく変わり出す。2018年はその年になるだろう。海外フィンテック(FinTech)サービスの日本進出や東京五輪に備えた国内金融機関の取り組みが進み出すからだ。

 変化の方向は、キャッシュフリー(現金決済の効率化・不要化)、ペーパーフリー(事務手続きの簡素化)、組織フリー(任意の場所でサービス提供)だと表現できる。スマートフォンやAI(人工知能)を駆使したフィンテックサービスが三つのフリーを加速させる。

三つのフリーが開く新世界

 三つのフリーによって様々な近未来像が描ける。一般消費者にとってはスマートフォンで送金や決済を簡便かつ低コストで処理できる範囲が広がる。銀行界全体で電子マネーを発行し、消費者はマイナンバー・カードと合わせて利用すれば安全かつ簡単に決済できる。

 AIスピーカーやIoT 家電(インターネットに接続した家電)を通じてワンタッチで通販の注文と決済をした後、多様な付随サービスを利用できる。例えば節電するとその分の電気代が自動的に貯金されるサービスなどである。

 生活における金融機能の組み込みは銀行よりも保険が先行するかもしれない。走行履歴を保険料に反映させる自動車保険や、ウェアラブル・デバイスで歩行数や心拍・血圧などをモニタリングして生命保険料に反映するサービスが本格化する。

 企業では第4次産業革命と称して製造工程管理やマーケティング、セールス活動の高度化が進み、そこに商流ファイナンスが組み込まれる。全国銀行協会は金融EDI(電子データ交換)を推進するために、2018年末までに全銀XMLシステムを稼動させる予定だ。石橋を渡らないとされてきた金融業界が政府の後押しを受けながら、金融サービス高度化に乗り出している。

見えてきた数々の問題

 フィンテックについてはメガバンクが先行してサービスを開始した。オープン・イノベーションと称して既存の金融機関と新規参入者が仲良く協業してサービスを始める様子はいかにも日本的だが、様々な試行を通じて当初意識していなかった多くの展望と問題が見えてきた。

 三つのフリーの推進にはいくつかの問題を解決しなければならない。2018年に次のような光景が出現し、問題の所在がはっきりするだろう。

 「更なるカスタマイズ」対象顧客を細分化して開発したサービスであっても使いやすさを求めて更にカストマイゼーションを加えるようになる。

 フィンテックの顧客インタフェースの中心はスマートフォンになる。ところが金融資産を持つ高齢層のわずか19%しかスマートフォンを使っていない。音声アシスタンスやAI、VR/AR(仮想/拡張現実)を使って、ユーザーインタフェースをさらに使いやすくすれば引き込めるかもしれない。

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