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なぜ、日本の小売業はデジタルシフトが遅れるか

「アマゾン・エフェクト」を読み解く(1)

  • 鈴木 康弘

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2018年6月29日(金)

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鈴木康弘氏

 アマゾン・エフェクト。アマゾン・ドット・コムの快進撃の陰で、業績や株価の低迷にあえぐアメリカ企業が増えている現象を指す。対象は幅広い業態に及ぶ。日本企業はいかに対すればよいのか――。

 自らセブン&アイグループのオムニチャネルを指揮してアマゾンの脅威と対峙した経験を持ち、新刊『アマゾンエフェクト!』を著した鈴木康弘氏(デジタルシフトウェーブ社長/元セブン&アイHLDGS CIO)が、「デジタルシフト危機」の現状とその対処法を解説する。

 アマゾン・エフェクト(効果)。

 アマゾン・ドット・コムの快進撃の陰で、アマゾンが次々と進出する業界で業績や株価の低迷にあえぐアメリカ企業が増えている現象を、そう呼びます。その業界は百貨店やスーパーにかぎらず、生鮮品や衣料品、コンテンツ産業など幅広い業態におよびます。

 多くの企業が苦境に追い込まれ、最後はなぎ倒され、それまでの業界の秩序が崩れていく。それは「アマゾンショック」とも表現されます。

 アマゾン・エフェクトが日本でも急速に注目を浴びるようになってきたのは、海の向こうの出来事と傍観していられなくなったからでしょう。

 アマゾンが提供するサービスのなかでも、今後、いっそう力を入れていくと予想されるのがネットとリアルの融合したオムニチャネルのサービスです。

 アマゾンはすでにネットからリアルへと進出を進めています。

 2017年には、アメリカの高級食品スーパー、ホールフーズを買収し、約460の店舗を傘下に収め、リアル店舗網の構築を本格的に開始しました。この買収はアメリカの小売業界に大きな衝撃を投げかけました。

ホールフーズ(米ニューヨーク)

 本社のあるシアトルでは、人工知能(AI)や画像センシングなど、自動運転に使われているのと同様の技術を駆使することでレジでの精算なしで食品を買うことのできるコンビニエンスストア、アマゾンゴー(Amazon Go)が2018年1月に開業しました。

 アマゾンの書店チェーン、アマゾン・ブックス(Amazon Books)も、シアトル、サンディエゴ、シカゴ、ニューヨーク……と次々出店が続き、全米でのチェーン展開が予想されます。

 アマゾンは日本でも、2017年4月、生鮮食品の宅配サービス、アマゾンフレッシュをスタートさせました。日本でも今後、アメリカと同じ動きが始まる可能性があります。

 「地球上でもっともお客様を大切にする企業であること」。それがアマゾンの経営理念です。実際、アマゾンは、稼いだ利益の大部分をネット通販の値下げ、新規事業や物流網構築など長期的な投資につぎ込み、顧客の満足度の向上のために使います。

 アマゾンがリアルに進出すれば、リアルで買う顧客の行動と、ネットで買う顧客の行動の両方のデータをどんどん蓄積し、「スーパーでこの商品を買う顧客は、ネットではこの本を買う」といった具合にネットとリアルの境目を超えたデータをもつことで、より顧客中心主義のサービスを充実させていくことでしょう。

 一方、日本の小売業もネット事業への進出を加速させ、オムニチャネル化を進めています。

コメント3件コメント/レビュー

なぜデジタルシフトが遅れるのか . . . 既存のお店は物を売ろうとし、アマゾンはどうしたら消費者が喜ぶかを考える、という違いが根本にあるように見えます。

そのため、既存の企業は今までの業態を変えるつもりがないが、アマゾンは消費者が喜ぶことならなんでもする。実店舗が喜ばれるならそうする。カスタマーサービスも異例の充実ぶりですよ。(2018/07/04 08:42)

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なぜデジタルシフトが遅れるのか . . . 既存のお店は物を売ろうとし、アマゾンはどうしたら消費者が喜ぶかを考える、という違いが根本にあるように見えます。

そのため、既存の企業は今までの業態を変えるつもりがないが、アマゾンは消費者が喜ぶことならなんでもする。実店舗が喜ばれるならそうする。カスタマーサービスも異例の充実ぶりですよ。(2018/07/04 08:42)

アマゾンを利用していて「やられた」と思ったこと(こんなのもアマゾンエフェクトか?)その2

その1からの続き

これが、本来の書店だったならば、その書籍の需要を取り次ぎを通じて出版社に連絡し、場合によっては増刷されて手元に書籍が届くか、廃版連絡が来るか、となる。ところがアマゾンは自分が通常の書店としての役割をすると同時にセカンドソースの取り次ぎをしているので、まずは、手数料的により利益の出るセカンドソースを紹介する。それでも待っている顧客には、増刷(らしきこと)の手続きをしたものと見受ける。
問題点は、本来の書店や書籍取次店、出版社にいったであろう要望、利益を、セカンドソースから書籍を回すことによって奪っている。悪意を持ってすれば、あと一つとあおっておいて、自分の別部門から高値で売りつけるということができる。これは、普通の書店にはできない、インサイダー取引みたいなもので、道理で儲かるはずだ。
利用者からすれば、高値であれば買わないという選択肢もあるが、近い値段であれば、すぐに最初の注文をキャンセルして、後の誘いにのってしまいかねない。この場合、当初は利用者の利益になるかもしれないが、出版という事業が危うくなるという意味では、書籍そのものが無くなりかねないという意味で、書籍が欲しい一般利用者は自分の首を絞めている。
書籍というものが無くなるもので、出版という形態も違うものになって、著者には情報を一般に公開することで対価が払われ、利用者も自由に従来の書籍と同程度もしくは安価にその情報にアクセスできるようになるならそれでも良いとは思うのだが、どうなるのだろうか?(2018/06/29 14:24)

アマゾンを利用していて「やられた」と思ったこと(こんなのもアマゾンエフェクトか?) その1
事件:洋書を購入しようとして検索し、在庫あと1 というので、カートに入れ発注した。
当初1週間程度の配達予定となっていたが、その配達日当日に配達不能、1ヵ月先との連絡がメールで北。また、1ヵ月と配達が延びた後で、配達日が不明とのメールが届いた。その間、同じ本が別のソース(アマゾンの提供するセカンドソース)から20倍以上の値段で出るといった案内(広告)メールがアマゾンから届いたりした。法外な値段なので、その後も待ち続けた所、なんどか、まだお届け日の目途が立たないという旨の連絡があったのち、10か月余りした所、突然、配達の案内が届いた。
ようやく受け取って商品を見た所、当初注文したもの(DVD付の書籍)と異なる、適当にPDFから印刷したような書籍(DVD無し)が届いた。現在は注文したものが違うということで、返品、交換の手続き中。

以下、その2に続く。(2018/06/29 14:22)

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