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デジタルシフト時代、小売は「辞典発想」を持て

「アマゾン・エフェクト」を読み解く(2)

  • 鈴木 康弘

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2018年7月6日(金)

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鈴木康弘氏

 アマゾン・エフェクト。アマゾン・ドット・コムの快進撃の陰で、業績や株価の低迷にあえぐアメリカ企業が増えている現象を指す。対象は幅広い業態に及ぶ。日本企業はいかに対すればよいのか――。

 自らセブン&アイグループのオムニチャネルを指揮してアマゾンの脅威と対峙した経験を持ち、新刊『アマゾンエフェクト!』を著した鈴木康弘氏(デジタルシフトウェーブ社長/元セブン&アイHLDGS CIO)が、「デジタルシフト危機」の現状とその対処法を解説する。

 商品・サービスの販売、提供が行われる多くの業態では、世界的にも、ネットとリアル、Eコマースとリアル店舗がシームレスに融合されるオムニチャネル化が進んでいます。現状では一歩出遅れている日本の小売業が本格的なデジタル化への移行、すなわち、デジタルシフトを推進するには、業態をどのように変革すべきなのか。

 私がセブン&アイ・ホールディングスに在籍していたころ、取締役CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)として推進したオムチャネル事業において、その最終形態として思い描いたのは、オムニチャネルをあらゆる当事者に共有される「オープン流通プラットフォーム」にすることでした。

 これはどういうことか。アップルが生み出したクラウドを考えるとわかりやすいでしょう。

 携帯型音楽プレーヤーの世界では以前は、各メーカーとも、音質、小型・軽量化など、機器の機能・性能の戦いを繰り広げていました。そこに、アップルのiPod、続いてiPhoneが登場し、まったく新しい音楽鑑賞の世界を生み出していきました。

 本体のハードと、音楽管理ソフト、音楽配信サービスがトータルで合わさって、どのレコード会社のミュージシャンの曲もネットからいつでもデジタル情報のまま取り込んで楽しむことができるという新しいサービスを生み出し、ユーザーの圧倒的な支持を集めました。

 現在、アップルのクラウドでは、音楽・映像など250億本以上のコンテンツ、100万以上のアプリが登録され、iPhone、iPad、macbook、iMacといった端末から利用できます。今後も音楽・映像メーカーはコンテンツを、アプリ開発ベンダーはアプリをアマゾンのクラウドに登録し続けることでしょう(図1)。

 私がセブン&アイグループで実現しようとしたオムニチャネルは、このアップルのクラウドと同じような構図でした。

 すなわち、グループのオムニチャネルのサイト「omni7(オムニセブン)」がアップルのクラウドに相当し、グループのセブンーイレブン、イトーヨーカ堂、そごう・西武、各種専門店、そして、ネット通販を利用するユーザーの端末が、アップルのiPhone、iPad、macbook、iMacに相当するという構図です(図2)。

 それまで、グループの各事業会社が行っていたネット事業は、サーバーやネットワーク機器、ソフトウェアなどの情報システムをそれぞれの会社が独自に管理する設備内に導入、設置して運用するオンプレミス(自社運用型)の形態をとっていました。

 これをオムニチャネル・プロジェクトでは、グループ共通のクラウド環境を構築することで、顧客と商品のデータベースを統合しました。

 つまり、omni7は各事業会社の行っていたネット事業をグループ内でクラウド化したものであり、グループのオムニチャネルのシステムをグループ・クラウド上につくることで、各事業会社がそこへ参加する形が可能になったのです。

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