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ウォルマート、対アマゾンの秘策はアプリの充実

ネット対応に向けた巨人の改革と挫折を株主総会で振り返る

2018年7月11日(水)

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【2018年6月1日】:従業員のための祭典

 毎年5月末から6月初めにかけて、米南部アーカンソー州ベントンビル周辺は年に一度のお祭り状態になる。彼の地に本社を置く米小売最大手、ウォルマートの株主総会が開催されるためだ。金曜の株主総会に向けて、この一週間は全米各地、世界各地から集まった従業員でごった返す。

 同社の株主総会は一般的なものとは異なり、店舗の最前線で働く従業員をねぎらう慰労会という意味も大きい。今年の株主総会の司会者はコメディアンとして人気の高いジェイミー・フォックスで、米国事業や海外事業、eコマースなど各部門の状況説明の合間には、ビルボードで全米1位を獲得したカーリー・レイ・ジェプセンやシンガーソングライターのジェイソン・デルーロなど著名なアーティストが次々に登場した。そのたびに従業員から歓喜の声が上がる(総会決議は別枠。昨年まではショーの合間に実施していた)。

 そして、株主総会のハイライトはウォルマートの創業者、サム・ウォルトンの名前を冠した従業員表彰、“Sam Walton Entrepreneur of the Year”だ。今年はメキシコの店舗拡大に貢献したウォルマート・メキシコの女性幹部が栄誉に浴した。創業家からトロフィーを受け取り感極まる女性。場内では万雷の拍手がわき起こる。

 世界で1万1000店以上を展開する米ウォルマート。現場で働くのは一人ひとりの従業員であり、彼らのモチベーションが顧客の満足度や生産性に直結する。小売りという業態が人をベースにしたビジネスである以上、従業員をもり立てていくのは不可欠なプロセスだ。

2018年6月に開催されたウォルマートの株主総会。世界中から同社の従業員が訪れた

 この時期、ベントンビルでは世界各国のメディア向けに事業説明会が併せて開催される。ウォルマートがこの1年間に何をして、何をしていこうとしているのか。それを知る貴重な機会である。

 現CEO(最高経営責任者)のダグ・マクミロン氏が47歳の若さでCEOに抜擢された2014年以降、ウォルマートはeコマースの強化を含め、改革を加速させている。私自身、2015年から4回連続で株主総会に足を運んでおり、同社の変化を目の当たりにしてきた。今回は改革が本格化した過去4年を振り返りつつ、ウォルマートの変革と誤算を見ていこうと思う。

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「ウォルマート、対アマゾンの秘策はアプリの充実」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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