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「日本企業」に失敗経営例を学ぶシンガポール人

「何年も赤字を垂れ流してなぜ撤退しないの?」

  • 大曽根 貴子

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2018年7月19日(木)

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シンガポールに進出した日本企業の現状は…?

 日本人駐在員にとってシンガポールほど住みやすい国はないと思う。公用語が英語であり、欧米と違い片言の英語でも無視されることなく、人種差別されることもほとんどなく、法律、教育、交通といったビジネスおよび生活インフラが整っていて安全だからである。

 私は2012年にシンガポールに移住し、税理士として日本企業のシンガポール進出を支援をして7年目になる。シンガポール滞在が長くなるにつれて、日本人や日本企業の海外進出の在り方に疑問を持つようになった。

 シンガポール移住前は、漠然と日本はシンガポールよりも優れていると思っていたが、今では自分がうぬぼれていたことを恥ずかしく思っている。そう思ったのはTax Academy of Singaporeでローカルの税務署職員や大手会計事務所の所員と一緒に国際税務について学んでいたときのことである。

 Tax Academy of Singaporeでは多くのケーススタディを学んだが、失敗事例は全て日本企業の事例だった。講師はよく日本企業はロジカルではない、何年も赤字を垂れ流していても撤退しない日本企業は謎だと口にしていた。

 肩身を狭くして授業を受けていたが、心当たりはいくつもあった。例えば、シンガポールに支店を持つ企業に対し、法人税の実効税率を下げるため支店から現地法人に組織形態を変更するようアドバイスしたことがある。シンガポールの法人税率は17%だが、その支店の実効税率は12%で現地法人にすれば8%以下になる試算であった。アドバイスに対してクライアントは、税金はいくらでも払うし、変更によって税務調査が入るようなことがあると嫌なので支店の形態を継続するという回答だった。

 実効税率が下がれば最終利益が増えて企業価値が増加する。コスト削減には厳しい会社なのにコストの一部である税金を減らすことよりも変化することを回避したことが印象的であったと共に専門家としての無力さを感じた。

コメント9件コメント/レビュー

おそらく本記事がターゲットとしている読者層は「10年前から・・」といったことを語れるような方ではなく、海外での苦労を現在進行形で知り始めている人たちなんでしょう。
実際に、統計でも海外在留邦人数や企業の海外拠点数も過去最高を更新するなど、近年になって初めて海外に出て行く方・企業も多いでしょうし、そういった方には有意義な記事だと思います(統計データを用いるなど、ただの雑感めいた記事とは異なると思います)。

なお、最近はOKYだけでなく、OKIの世界に突入しつつあります。
「おまえ(O)、ここに(K)、いただろ(I)」
つまり、本帰国した駐在員が本社機構に巻き込まれ、以前駐在していた国に対して無理難題を出してくるというもので、日本の「空気」というものがいかに強力なものかを物語るものです。

良記事をありがとうございました。(2018/08/03 23:45)

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いただいたコメント

おそらく本記事がターゲットとしている読者層は「10年前から・・」といったことを語れるような方ではなく、海外での苦労を現在進行形で知り始めている人たちなんでしょう。
実際に、統計でも海外在留邦人数や企業の海外拠点数も過去最高を更新するなど、近年になって初めて海外に出て行く方・企業も多いでしょうし、そういった方には有意義な記事だと思います(統計データを用いるなど、ただの雑感めいた記事とは異なると思います)。

なお、最近はOKYだけでなく、OKIの世界に突入しつつあります。
「おまえ(O)、ここに(K)、いただろ(I)」
つまり、本帰国した駐在員が本社機構に巻き込まれ、以前駐在していた国に対して無理難題を出してくるというもので、日本の「空気」というものがいかに強力なものかを物語るものです。

良記事をありがとうございました。(2018/08/03 23:45)

何を今さら言ってるんだ?って記事。
現地法人にした時の税金の話は、目先の話。支店には支店のやりやすさがあるし、
現地で税務署に入られるリスクを少しでも減らしたいという気持ちはわかる。
それに、ライセンス等の問題で、支店にしているのかもしれない。
シンガポールにある日本の銀行は現地法人にしているのですかね?してないでしょ?
それを「現地法人にすべき、なぜなら税金が安いから」としか言うのでしょうか?
いずれにしても、シンガポールの現地税理士でそんなに偉そうなことを言ってる
時点で痛い人ですね。(2018/07/26 21:11)

>実効税率が下がれば最終利益が増えて企業価値が増加する。コスト削減には厳しい会社なのにコストの一部である税金を減らすことよりも変化することを回避したことが印象的であったと共に専門家としての無力さを感じた。

インフラが整い治安が良いから経済活動を行なう上で発生するコストも抑えられる訳で、その恩恵を受けている当事者としての意識が薄かったり無かったりするから、税金をコストとして捉えて節税と称する合法的な脱税に勤しむのでは?

強盗事件が頻発する社会で商売を行う事の困難さは、ブラジルでのアマゾン社の苦労を知れば理解出来ると考えますが。(2018/07/20 21:14)

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