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交通版GAFAは誰の手に? 国家戦略としてのMaaS

モビリティ革命「MaaS」の正体 第3回/全3回

  • 井上 岳一

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2018年12月7日(金)

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2019年に向けた注目のビジネスキーワードとして急浮上している「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」。自動車メーカーや公共交通を巻き込む「100年に一度」のモビリティ革命は、見方を変えれば「移動デジタルプラットフォーム」を握る世界的な戦い。国家としてMaaSにどう向き合うか、その戦略も求められる。このほど上梓された書籍、『MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』の著者の一人である、日本総合研究所創発戦略センターの井上岳一シニアマネジャーが解説する。

[ 日経クロストレンド 2018年11月28日付の記事を転載]

MaaSによって“解放”される膨大な移動ビッグデータは手付かずのまま。ここにチャンスを見いだせるか、国家戦略も問われる(写真/Shutterstock)

 18年6月、政府が閣議決定した「未来投資戦略2018 『Society5.0』『データ駆動型社会』への変革」では、「次世代モビリティ・システムの構築」がフラッグシップ・プロジェクトの第一に位置付けられている。その中にMaaSも明示的に含まれており、MaaSを含む次世代モビリティ・システムの構築が、Society5.0とデータ駆動型社会を実現するための一丁目一番地という位置付けだ。なぜMaaSが、国家戦略として重視されているのか。

 私たちの生活に欠かせなくなっているスマートフォンのOSは、主にAndroidとiOSの2つだ。その上で走るアプリケーションも、「GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)」に象徴される米国のプラットフォーマーたちに強く依存している。結果、私たちの個人データの多くは、彼らに押さえられてしまっている。それがインターネットの世界の実情だ。

 その点、中国は“情報鎖国”をし、米国のプラットフォーマーたちの活動を制限したことで、中国のGAFAと呼べる強大なプラットフォーマー「BAT(Baidu、Alibaba、Tencent)」を育てた。あえて鎖国することによって力のある企業を育て、米国以上のネット社会をつくり上げた中国政府の戦略は見事というほかない。

 欧州は、米国のプラットフォーマーによる個人データの支配への対抗措置として、EU加盟国のすべてに適用される「GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)」を策定し、18年5月から施行している。GDPRは、個人データを扱う事業者に厳格な保護措置を求めるものだ。EU域外への個人データの持ち出しを禁止し、規定違反が発見されたときは、前年度の全世界売上高の4%もしくは2000万ユーロ(約25億円、1ユーロ=125円換算)のどちらか高いほうを制裁金として科すなど、米国企業の好きにはさせないという気迫を感じさせられる内容になっている。GDPRの施行により、米国のプラットフォーマーたちの欧州ビジネスは足踏みせざるを得ない。欧州も、中国とは別のやり方で、したたかに米国のプラットフォーマーたちに対抗しているのだ。

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