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「2022年、衛星50基で全世界を毎日観測します」

宇宙ベンチャー、アクセルスペース・中村友哉 代表取締役に聞く(上)

2017年12月27日(水)

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 新たなフロンティア開拓を目指し、世界的に宇宙ビジネスが活発化する中、国内で注目を集める宇宙ベンチャーがある。超小型人工衛星開発を手掛けるアクセルスペースだ。

 2008年の創業後、2013年に世界初の民間商用小型衛星を打ち上げ、2015年には19億円の大型資金調達に成功。2016年にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)から人工衛星の開発・製造・運用の一括委託を受けるなど、先端的な取り組みでその名を馳せている。東京大学大学院で博士課程を修了後、アクセルスペースを立ち上げた中村友哉代表取締役に、ビジネスの現状や将来像を聞いた。

(聞き手は、日経BP社 企画編集委員 桜井 敬三)

中村友哉(なかむら・ゆうや)氏
アクセルスペース代表取締役

1979年三重県生まれ。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。在学中に超小型衛星の開発に携わる。卒業後、同専攻での特任研究員を経て2008年にアクセルスペースを設立し、代表取締役に就任。(写真:加藤 康)

低コストかつ短期間で超小型衛星を開発、打ち上げを実現

世界的に宇宙開発の競争が激化しています。国内でも宇宙ビジネスが脚光を浴びるようになり、宇宙ベンチャーであるアクセルスペースへの注目も高まっています。まずはアクセルスペースとはどういう会社か、紹介してもらえますか。

中村:アクセルスペースは重さ100kgほどの超小型人工衛星の設計開発を行う企業です。東京大学、東京工業大学で衛星開発を研究してきた卒業生を中心に2008年に創業しました。現在、従業員数は40人ほどです。

 ご存じの通り、従来の宇宙開発は科学分野や安全保障などの利用に限られ、国家レベルで行うものでした。日本では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の下、三菱電機などの超大手メーカーが数百億円かけて数トンの大型衛星を開発し、大型ロケットで打ち上げるというのが一般的でした。

 それに対し、アクセルスペースは東大、東工大が開発した技術をもとに、低コストかつ短期間で超小型衛星を開発、打ち上げを実現します。コストは数億円と従来より2ケタ引き下げることに成功しています。

ウェザーニューズと共同で超小型人工衛星の打ち上げに成功

アメリカではアマゾン・ドット・コムCEO(最高経営責任者)のジェフ・ベゾスやテスラCEOのイーロン・マスクなど著名なIT起業家たちが宇宙ビジネスに参入しています。日本でも宇宙ベンチャーの設立が続き、民間主導の宇宙開発が活発になっています。宇宙ビジネスは大いに沸き立っていますが、実際にアクセルスペースが手掛けるような超小型衛星にも需要が膨らみつつあるのですか。

中村:いいえ、「人工衛星がほしい」「衛星を使いたい」という企業はまだ多くはありません。

 アクセルスペースは2013年11月、ウェザーニューズと共同で約50cm立方の超小型人工衛星「WNISAT-1」の打ち上げに成功しました。これが世界で初めての民間企業による商用小型衛星です。自社で衛星を持つというのは、アクセルスペースの超小型衛星が低コストだからこそ実現したサービスです。

 正直、ウェザーニューズ向けの衛星を打ち上げた時には、「うちも衛星がほしい」という会社がわんさか現れてくるだろうと目論んでいました。ところが、そうは問屋が卸さなかった(笑)。

 考えてみれば当然です。いくら「以前より2ケタ安く衛星が手に入ります」と言っても、数億円という金額は一般企業からすればやはり高い。しかも、プロジェクトをスタートしてから実際に衛星を打ち上げるまでには年単位で時間がかかります。打ち上げにはリスクも伴います。「衛星を持ったらどれぐらい売り上げが上がるのか」「打ち上げが失敗するリスクにはどう対処するのか」といったことがネックになり、なかなか先に進めません。先進的な取り組みですから、「これまでにこういう事例があります」とも言えませんし。

「WNISAT-1」は北極海域の海氷の観測を目的とした質量10kgの超小型衛星。(アクセルスペースのウェブページから)

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「「2022年、衛星50基で全世界を毎日観測します」」の著者

小林 佳代

小林 佳代(こばやし・かよ)

エディター/ライター

慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、日経BP社に入社。「日経ビジネス」記者などを経て退社しフリーランスに。現在は主に雑誌やウェブ媒体で、経済・経営・ビジネス関連の記事を執筆・編集する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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