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東大で「手づくり衛星」に惹かれこの道に

宇宙ベンチャー、アクセルスペース・中村友哉 代表取締役に聞く(中)

2018年1月9日(火)

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 2022年までに自社開発の超小型人工衛星を50基打ち上げ、宇宙から地球を毎日観測する「AxelGlobe(アクセルグローブ)計画」を進行中の宇宙ベンチャー・アクセルスペース。

 この壮大なプロジェクトの指揮をとるのが同社代表取締役の中村友哉氏だ。意外なことに中村代表、特に宇宙好きの少年だったわけではなく、「まさか自分が宇宙の道に進むとは思っていなかった」という。今回はそんな中村代表がなぜ人工衛星開発に携わり、宇宙ビジネスで起業することになったのか、その経緯を語ってもらった。

(聞き手は、日経BP社 企画編集委員 桜井 敬三)

中村友哉(なかむら・ゆうや)氏
アクセルスペース代表取締役

1979年三重県生まれ。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。在学中に超小型衛星の開発に携わる。卒業後、同専攻での特任研究員を経て2008年にアクセルスペースを設立し、代表取締役に就任。(写真:加藤 康)

人工衛星は国家レベルで開発するものだと思っていた

東大大学院修了後、宇宙ベンチャーを立ち上げ、人工衛星ビジネスを手掛けるようになった中村代表ですが、やはり子供の頃から宇宙に興味があったのですか。宇宙飛行士を目指していたとか、天体観測が大好きだったとか…。

中村:いいえ、それが全く(笑)。まさか自分が宇宙の道に進むとは思っていませんでした。高校までは化学に興味があって、大学も化学科に進むことを考えていたぐらいです。でも、東大理科Ⅰ類に入学し、1、2年生で教養課程を学ぶ間に「化学はちょっと違うな」と思い始めました。

 人工衛星と出会ったのはそんな時です。3年生から専門課程に進むに当たり、2年生の夏に進路振り分けのためのオリエンテーションがありました。各学科の先生が自分の研究室を紹介するのですが、航空宇宙工学科から来ていた先生が、「手作りの人工衛星プロジェクトに取り組んでいるから、ぜひみなさんも参加してほしい。一緒に人工衛星を作ろう!」とおっしゃった。ちょっとした衝撃を受けました。人工衛星って国家レベルで開発するもので、自分からは遠い遠いどこかで超優秀な科学者たちがつくっているというイメージだったので。

衛星開発にのめり込んだ大学時代、本当に貴重な経験

確かに大学のキャンパス内で学生が人工衛星を手作りしていると聞いたら、驚きますね。

中村:その時に先生の話を聞いた学生の反応は二分していました。「面白そう」と目をキラキラ輝かせた学生と、「そんなのできるわけないじゃん」とドン引きした学生と…(笑)。僕は純粋に「面白そう」と思い、後日、本郷キャンパスにある研究室を見学させてもらいました。そうしたら、本当に狭くて雑然とした部屋で先輩の学生たちが衛星をつくっていたんです。ハンダゴテ握って(笑)。

 自分が作ったものが、もはや手の届かない宇宙に行き、設計したとおりに動いてくれる、そんな状況を想像しただけで、ワクワク感が湧き上がってくるのを感じました。学生である自分がそんなすごいことにチャレンジできるとは、なんてエキサイティングなのだろうと思って、航空宇宙工学科に進み、その研究室に入りました。

 以来、博士課程を修了するまで6年間研究室に在籍し、衛星開発にどっぷり浸かりました。時間を忘れて作業に没頭し、研究室に泊まり込むこともしょっちゅう…。今の学生からは「ブラック」と言われそうな環境ですね(笑)。でも誰かに命じられて、ブツクサ文句を言いながらやっていたわけではなく、本当に自分が好きでのめり込んでいました。大学生で本物の衛星開発プロジェクトにかかわる経験ができるなんて、世界でもほとんどなく、当時、国内では東大と東工大の2校だけでした。本当に貴重な経験だったと思います。

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「東大で「手づくり衛星」に惹かれこの道に」の著者

小林 佳代

小林 佳代(こばやし・かよ)

エディター/ライター

慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、日経BP社に入社。「日経ビジネス」記者などを経て退社しフリーランスに。現在は主に雑誌やウェブ媒体で、経済・経営・ビジネス関連の記事を執筆・編集する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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