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米国は中国をいたぶり続ける

覇権争いに「おとしどころ」などない

2018年9月10日(月)

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2017年11月に北京で開催されたビジネスフォーラムでそっぽを向いて座るトランプ大統領と習近平国家主席(写真:The New York Times/アフロ)

前回から読む)

 愛知淑徳大学の真田幸光教授に米中経済摩擦の行方を聞いた。「米国は中国をいたぶり続ける」と真田教授は見る。司会は日経ビジネスの常陸佐矢佳・副編集長。

やくざの因縁と同じ

真田 幸光(さなだ・ゆきみつ)
愛知淑徳大学ビジネス学部・研究科教授/1957年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒。81年、東京銀行入行。韓国・延世大学留学を経てソウル、香港に勤務。97年にドレスナー銀行、98年に愛知淑徳大学に移った。97年のアジア通貨危機当時はソウルと東京で活躍。2008年の韓国の通貨危機の際には、97年危機の経験と欧米金融界に豊富な人脈を生かし「米国のスワップだけでウォン売りは止まらない」といち早く見切った。

米中貿易摩擦の展開をどう読みますか。「おとしどころ」は?

真田:米国は中国をいたぶり続けます。「おとしどころ」などありません。台頭する中国を抑えつけるのが目的ですから。これは貿易摩擦ではなく、覇権争いなのです。「終わり」のない戦いです。

鈴置:米国は中国に対し具体的な要求を掲げていません。中国が何をどう譲歩したら25%に引き上げた関税を元に戻すのか、明らかにしていない。やくざが因縁を付けるのと似ています。

真田:まさに仰る通りです。理屈をこねて相手を脅しているのです。もちろん、トランプ(Donald Trump)大統領は「知的財産権の問題――中国が米国の技術を盗んでいるから関税を上げた」と言っています。

 実際、中国の盗みはひどい。米国や日本、欧州の先端技術を平気で無断借用する。さらにそれを軍事力強化にも使う。そして無断借用どころか、堂々と自分の特許として出願する。知財の問題で米国が怒り心頭に発し、中国の技術窃盗をやめさせようとしているのは事実です。

 でも、中国がどう行動したら「盗むのをやめた」と認定されるのか。米国が「まだ、中国は盗みをやめない」と言えば、関税を戻さなくていいわけです。「中国をいたぶり続ける」ことに真の目的があるのです。

基軸通貨にはさせない

トランプ政権は習近平政権を倒すまでいたぶる?

真田:そこまでやる必要はありません。中国の国力を削いで行けばいいのです。もちろん、政権が変わることで中国の国家運営のやり方が変わるというのなら別ですが、それは期待できない。

鈴置:人民元は6月半ばから売られ、8月15日には1人民元=7・0を割るかというところまで安くなりました。人民元を暴落させるつもりでしょうか。

真田:米国がやろうと決意すればできます。基軸通貨ドルに、力のない人民元が挑んでも叩き返されます。

 ただ米国は人民元を暴落させる必要はありません。「少しの脅しで人民元は揺れた。そんなボラティリティの高い通貨が使えるのか。基軸通貨と言えるのか」とマーケットに思わせれば十分なのです。米国とすれば、人民元が基軸通貨に育たないよう、貶め続ければいいのです。

鈴置:暴落させなくとも、中国は外貨準備の減少に悩むことになります。人民元売りに対抗するために、外準のドルを恒常的に吐かせられるからです。

 2018年の上半期、中国の経常収支は赤字に陥りました。海外旅行ブームでサービス収支の赤字が急増したためです。そのうえ、米中摩擦で貿易黒字も減って来るでしょうから、この面からも外準は目減りします。

コメント47件コメント/レビュー

(2018/09/11 14:06)

「アメリカの犬か、中国の奴隷か、どちらかを選ぶしかない」
今やそういう事態になりつつあるのが、まだわからないんですかね。

EUやアフリカは後者に傾き、東南アジアは間で揺れ動き。三本目の軸はない。
民族自決など遥か遠い理想。せめて国内の"左巻き"を一掃してから言って頂きたい。

幸い、日本は第一列島線のフタ。アメリカにとって重要な防衛線。
我が身を人質にして、少しでもいいエサにありつく飼い犬。
一番マシなのが、そのあたりでしょうね……

プライドも何もあったもんじゃないし、正直言えば悔しいですが、
そういう国とそういう国民、それが今ある手札なんですから。(2018/09/17 12:29)

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「米国は中国をいたぶり続ける」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

(2018/09/11 14:06)

「アメリカの犬か、中国の奴隷か、どちらかを選ぶしかない」
今やそういう事態になりつつあるのが、まだわからないんですかね。

EUやアフリカは後者に傾き、東南アジアは間で揺れ動き。三本目の軸はない。
民族自決など遥か遠い理想。せめて国内の"左巻き"を一掃してから言って頂きたい。

幸い、日本は第一列島線のフタ。アメリカにとって重要な防衛線。
我が身を人質にして、少しでもいいエサにありつく飼い犬。
一番マシなのが、そのあたりでしょうね……

プライドも何もあったもんじゃないし、正直言えば悔しいですが、
そういう国とそういう国民、それが今ある手札なんですから。(2018/09/17 12:29)

アメリカと中国は血を流さない戦争に突入したいうことですね
中国はアメリカを舐めていたのかまだこの程度ならとラインを間違えていたのかわかりませんが、中国が迂闊に漏らした本音をアメリカがしっかり受け取って対応をしてきたというように見えます
アメリカを本気にさせたのは制宙権の方というよりは去年の太平洋分割統治案の方ではないかと思います
あの発言は中国にとっては致命的な失言だったのではないかと思っています

(2018/09/14 06:10)
日本という共通の敵がいなかったらもっと泥沼の内戦だったと思われますけどね
その点ではまさしく
>仮想敵は世界を緊張させ、同盟国を引き付け貢献させる為にも、必要不可欠であると判断していよう
の通りかもしれませんが
しかし共産党が目指す民主的統一ですか
共産党による支配以外認めなさそうですね(2018/09/16 15:55)

(2018/09/14 06:10)

> 戦前我が軍部は、中国大陸の民主的統一を恐れて介入進出

こういう歴史認識は中国の人ではないかな

「中国大陸の民主的統一を恐れて」ってのは初耳

最初は中国と共に立ち向かおうとしたが中国人内で内ゲバやってどうにもならない
中国が欧米列強の植民地化を見てるくらいなら日本が防波堤を兼ねさせる為に進出

というのが、色々な思惑のうちの主要な1つじゃないのかな。

> 共産中国は疲弊させ、腐敗を加速させても崩壊させてはならないだろう。

中国が批判する帝国日本のマネ(満州)してウイグル他やってんだし、
昔の群雄割拠の時代みたいに中国解体して、ソ連解体みたいに国を分割するべきじゃない?
その上でEUのように連合するも良し。
大きいから目をつけられるので、上手くバラバラになれば良いと思うぞ。
そのうちの各国毎に民主化含めて再編を考えればよいだろう。

少なくとも敵としての存在を中国に求めているとは思わないね。
その思想こそ、日本を敵視教育する中国のもの、メソッドだろう。(2018/09/14 18:50)

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