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ミサイル乱射の中、「親北」に突き進む韓国

文在寅は「核再配備」という踏み絵を蹴り飛ばした

2017年9月15日(金)

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9月15日、北朝鮮が日本越えのミサイルを発射(写真:ロイター/アフロ)

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 北朝鮮が日本を越える弾道弾を撃つ中、文在寅(ムン・ジェイン)政権が「反米親北」路線を突き進む。戦術核兵器を韓国に再配備する構想を蹴り飛ばしたのだ。韓国の保守からは「大統領は国を守る気があるのか」と悲鳴があがる。

日本列島を海の中に押し込む

9月15日朝、北朝鮮がまた日本越えのミサイルを撃ちました。

鈴置:8月29日の弾道弾と同様、北海道の上空を通過しました。北朝鮮は威嚇を日常化することで、日本人を屈服させるつもりです。

 日本は米国とともに経済制裁や軍事的な圧力をかけ続けてきた。それを止めないと核を撃ちこむぞ、と脅しているのです(「北朝鮮は日米分断に全力をあげる」参照)。

 9月13日の朝鮮中央通信は、以下のような朝鮮アジア太平洋平和委員会の声明を伝えました。日本語版からそのまま引用します。なお、文中の「島国夷」「ウェノム」「チョッパリ」は日本人に対する侮蔑語です。

  • 米国の制裁策動に便乗して軽率に振舞った日本の島国夷に対する指弾の声も激しく出ている。
  • 千年来の敵であるウェノムのざまを見るほど目に火がつくようだ、わが人民に千秋にすすげない罪を犯しておきながらも謝罪をまともにせず、米国の「制裁」の笛に踊りながら憎らしく振る舞う奸悪なチョッパリらをそのまま放っておけない、日本列島の上空を飛び越えるわれわれの大陸間弾道ロケットを見ながらもいまだ気を確かに持てず、意地悪く振る舞う日本のやつらにはっきり気概を示すべきだ、取るに足りない日本列島の4島をチュチェの核爆弾で海の中に押し込むべきだ、日本はこれ以上われわれの近くに置く存在ではない、これがわが軍隊と人民の激昂した声である。

韓国は取り込んだから次は日本

相次ぐ日本越えのミサイルは明らかに「米国との共闘を止めろ」というメッセージですね。

鈴置:その通りです。日米両国政府はしばしば「日米韓の北朝鮮包囲網」と言いますが、韓国はすでに切り崩されました。次は日本、ということです。

 文在寅大統領は9月14日、CNNとのインタビューで「北朝鮮の核の脅威に対抗するために、韓国が核兵器を独自に開発するとか、戦術核兵器を再配備することに賛成しない」と述べました。

 聯合ニュースの「文大統領『核保有で朝鮮半島の平和を保障できず』……核開発・再配備に反対」(9月14日、韓国語版)が伝えました。

 北朝鮮の核武装が現実のものとなったため、韓国では保守の野党や保守系メディアが在韓米軍への戦術核の再配備を訴えています。

 「再配備」と呼ぶのは、1990年頃まで米軍は韓国に原子砲や航空機搭載用の小型核爆弾を配備していたからです。韓国と北朝鮮は1991年12月に南北非核化共同宣言を合意しました。これに伴い米軍も核兵器を撤収したのです。

 米国はどこに核兵器を置いてあるかは確認しない政策をとっているので、代わりに韓国の大統領が「すでに核兵器は存在しない」と宣言することで「撤収」を担保しました。

 なお「ソウル五輪(1988年)の頃にはすでに韓国から核兵器はなくなっていた」と言う専門家もいます。当時、在韓米軍の訓練科目から「核防御」がなくなったためです。

コメント35件コメント/レビュー

韓国の文大統領は、民族は何族ですか?
高麗族出身なら、当然の動きでしょう。(2017/09/20 11:25)

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「ミサイル乱射の中、「親北」に突き進む韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

韓国の文大統領は、民族は何族ですか?
高麗族出身なら、当然の動きでしょう。(2017/09/20 11:25)

本件に関したさまざまな問題が生じ始めて以来、思い巡らすことが多くなり、国民から年貢(税金)を取り立てている為政者と役人らがいなくなったら、ごたごたが減少するのではないだろうかと短絡的に考えるようになった。(2017/09/19 10:42)

10月下旬に選挙を行うと言うことは、18日の中国共産党大会前後、さすがに北朝鮮も動くまいと見ているのだろう。重要な党大会で習主席の顔に泥をぬるのは、自殺行為だ。
それまで、即ち10月はじめまでキタは国連決議に反発し、色々としかけるだろう。そのたびに政府支持率は上がり、選挙には有利になる。周到に考え抜いての選挙戦だろう。
10日の労働党創建記念日前が、危険そうだ。

韓国は冬季五輪終了までは動けない。むしろ東京五輪前に北朝鮮が暴挙に出ることを、期待しているかも知れない。しかし北朝鮮はそこまで忍耐力はないだろう。
北が本格的に動くとすれば、党大会も終わり、トランプが来日する十一月はじめではないだろうか。日本政府はそれまでに選挙を終え、新体制を固めてトランプを迎え、北朝鮮の暴発に出来れば、また日米そろって非難声明が出せる。

党大会を乗り切れば、中国も容赦はしないと思う。経済的にもいきづまり、AIIBも一帯一路も霧散しそうな今、「世界の公敵」となったキタを庇い続けることの不利は、十二分に知っていよう。
米国が出来れば中国に「手を汚させ」たいように、中国にしてみればキタの問題は米朝問題、体制変換さえしなければ、好きにやって欲しい、こちらは巻き込むな、と言うのが本音ではないか?

建国記念日は予想通り、米国を激怒させない程度でお茶を濁した。一方米国はB1を飛ばすなど、相手の「最初の一撃」を誘うかのようである。
夏は無事すぎたが、秋の危機はより大きいようだ。(2017/09/19 10:19)

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