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1億種以上の化学物質と人類の未来について

東京農工大学 マイクロプラスチック汚染 高田秀重(6)

2018年7月21日(土)

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21世紀に入り、生産量が激増しているプラスチック。便利さの一方で、大量のプラスチックが海に流出し続け、近年は5mm以下の「マイクロプラスチック」にも大きな注目が集まっている。そこで、マイクロプラスチック汚染について早くから研究を続けてきた高田秀重先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=内海裕之)

高田秀重さんは、中学・高校時代から化学部に入っていたという。

 マイクロプラスチック汚染から始まり、循環経済をめぐる将来ビジョンまで、ずいぶん遠いところまで来た。

 最後に高田さんがどうやってこの世界に入ってきて、どんなふうに研究に取り組み、今に至るのか聞いておきたい。決して、プラスチック問題だけではない広がりを持つ「環境汚染の化学」と、高田さんはどんなふうに出会い、フィールドと実験室を行き来するスタイルを深めてきたのか。

「東京の中高一貫の学校で化学部に入っていたんですけど、実験室の中で実験するよりは野外に出るのが好きだったんです。山登りをするようなアウトドア派というわけではなかったんですが、多摩川の水質検査に参加したら面白くて、それをずっとやっていました。自分でフィールドに行ってサンプルをとってきて、実験室で測ると結果が出てきて、現場の様子とその得た結果をあわせて考えると、何か面白いなと思っていました」

 子どもの頃から野山を駆け回っていたようなタイプではなく、中高生の時に部活動でフィールドデビューした。「現場の様子と実験室で得た結果をあわせて考える」とは、「現場百遍」を合言葉にする高田さんにとってその後ずっと鍵となる思考の深め方だが、中高生の頃に萌芽があったのだ。

「多摩川の水をサンプリングした時に、臭いがひどかったとします。で、測ってみると、確かにその臭いの原因になるような有機物が多いと分かって謎が解けるわけです。あるいは、サンプルを分析したら、わずかな距離しか離れていないところから取ってきたのに片方は汚れていて、片方はきれいだったとします。では、その間に排水が入ってきているはずだと細かく調査してみると、やっぱり排水口があったり。そういうところに面白さを感じて、こういう水質調査、環境の研究をやっている大学に進みたいなと思ったんです」

 この話を伺った時にぼくの頭に浮かんだ言葉は「水質探偵」だ。化学的な分析の方法を手にして、川の水質にまつわる謎を解く。きちんと調べると謎は解ける。そういうことを面白いと感じる人たちはかなりいると思う。

コメント2件コメント/レビュー

このシリーズの最初の記事を読んだ時から思い続けているのは、『日本は世界有数の海洋国家であるにも拘らず海洋資源保護に関しては後進国又は発展途上国でしか無い』という事だ。日本政府は、『票』に結びつかない政策には酷く無関心である。与党は当てにならないし、野党にも『環境保護』に積極的な程の政党は見当たらない。『与党よりはマシか』という程度。まだ当面は環境で日本の政治を動かそうと思ったら、『外圧』を利用するくらいしか無い。とても『環境で世界をリード』という状況は望めない。今回欧米で動き出した『脱プラスチックストロー』運動は自治体の廃棄物の削減政策がキッカケであったという。それに対して大企業が世界中で『脱プラスチックストロー』推進する、というのも欧米企業が先頭を走っている。日本も嘗ては『環境先進国』などと言われて良い気になっていたものだが、今や『後進国』とは恥ずかしい限りだ。あれ以降、全く進歩がなかったということなのだろうか?そんな筈はない!進歩が遅いのに欧米先進国は数倍のスピードで変化しているから差が付いてしまったのだ。政府に期待できないなら、世界的に知名度が高い企業に名乗り出てもらいたいものだ。(2018/07/21 14:22)

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「1億種以上の化学物質と人類の未来について」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

このシリーズの最初の記事を読んだ時から思い続けているのは、『日本は世界有数の海洋国家であるにも拘らず海洋資源保護に関しては後進国又は発展途上国でしか無い』という事だ。日本政府は、『票』に結びつかない政策には酷く無関心である。与党は当てにならないし、野党にも『環境保護』に積極的な程の政党は見当たらない。『与党よりはマシか』という程度。まだ当面は環境で日本の政治を動かそうと思ったら、『外圧』を利用するくらいしか無い。とても『環境で世界をリード』という状況は望めない。今回欧米で動き出した『脱プラスチックストロー』運動は自治体の廃棄物の削減政策がキッカケであったという。それに対して大企業が世界中で『脱プラスチックストロー』推進する、というのも欧米企業が先頭を走っている。日本も嘗ては『環境先進国』などと言われて良い気になっていたものだが、今や『後進国』とは恥ずかしい限りだ。あれ以降、全く進歩がなかったということなのだろうか?そんな筈はない!進歩が遅いのに欧米先進国は数倍のスピードで変化しているから差が付いてしまったのだ。政府に期待できないなら、世界的に知名度が高い企業に名乗り出てもらいたいものだ。(2018/07/21 14:22)

 レジ袋やプラスチックストローの規制は一般国民に分かりやすいが、受動喫煙と似て「それは無理」という声が高まることを恐れます。まずは、化粧品に意図的に用いられている「マイクロプラスチック」を禁止して欲しい。使わなくても済むところから始めては?(2018/07/21 09:15)

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太田 大州 富士通シニアエバンジェリスト