• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

ESG情報審査、新たに10万円を徴収する理由

国際環境NGO、CDPジャパン森澤充世氏に聞く日本と海外の違い 

  • 馬場 未希

バックナンバー

[1/2ページ]

2018年2月15日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 企業の「環境(E)」「社会(S)」「ガバナンス(G)」の取り組みを投資判断基準の1つに採用する「ESG投資」が活発化している。そんな中、運用資産総額100兆ドルとされる世界800余りの機関投資家が支援し、信頼を寄せる国際環境NGOがある。英ロンドンに拠点を置くCDPだ。

 CDPは毎年、世界の5500社を超す大手企業の経営トップに対し、自社の「気候変動」や「水リスク」、「森林伐採リスク」に関する対策方針や戦略、対策の実績などを尋ねる質問書を送っている。日本企業では、キリンホールディングスやソニー、トヨタ自動車などが回答している。CDPは回答を基に企業の取り組みを独自に採点し、評価を発表する。ESG投資家らはCDPの評価を投資の判断材料として活用しているという。企業にとってCDPの質問書に回答し、高評価を得ることは、株式を長期保有する安定株主を呼び込むうえで重要な課題である。

 そのCDPが今年から、質問書への回答結果を活用する投資家だけでなく、回答する企業に対して「回答事務費用」の支払いを求めている。金額は年間9万7500円(消費税別)だ。気候変動、水リスク、森林伐採リスクの3つある質問書のうち、いくつ回答しても金額は変わらない。CDP Worldwide-Japan(以下、CDPジャパン)の森澤充世ジャパンディレクターに、費用を徴収する理由を聞いた

CDP Worldwide-Japanジャパンディレクター 森澤充世氏(写真:中島正之)

日本では今年から、「気候変動」や「ウオーター(水リスク)」「フォレスト(森林伐採リスク)」といった3つの質問書の回答企業に対し回答事務費用の支払いを求めるようになった。集めたお金の用途は。

森澤:世界中の多数の企業からの回答を受け付け、蓄積するシステムの維持や管理、機能拡張などにコストがかかっている。世界の回答企業などから預かった資金を基に、システムの更新・維持費を賄う。

他の国では先行して支払いを求めていた。

森澤:2016年に欧州と米国、2017年には韓国やインドなども含む他の国へも支払いを呼びかけた。昨年末の時点で支払いが始まっていないのは中国と日本だけだった。

 導入を先送りしていた背景には、日本でESG投資の機運が醸成されていなかったことがある。他の国では導入が始まっていたものの、日本での実情を踏まえ、ロンドンにあるCDP本部と交渉して先送りしてきた。今は新聞で報道がみられるなど、ESG投資が注目されるようになり、認知が高まった。他国の導入状況を考慮すると、今年は日本でも導入のタイミングとなった。

 日本企業も、他の国で費用負担が始まったことに気づいていただろう。2016年から質問書の末尾に、支払いを依頼する1文がどの国の企業に対しても記載されていたからだ。日本企業はその1文に対し回答しなくてよいことになっていた。

 他の国向けにはより高い金額の選択肢も提示している。NGOに対する寄付の習慣が根付いている国では、より高い金額の費用支払いも受け入れられている。

オススメ情報

「エコロジーフロント」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

会社全体を見ているのが、 私しかいない。

樫尾 和宏 カシオ計算機社長