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さすが財務省!官製誤報はこうして繰り返される

「国民負担率2年連続減」の大ウソ

2018年3月2日(金)

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国民負担率について、財務省は正しい「見通し」を示しているのか。

記者が「だまされる」いわく付きの発表

 国会では「裁量労働制」を巡って政府が提出したデータの不備が、野党や大手メディアに追及され、安倍晋三首相は今国会に提出する働き方改革関連法案から裁量労働制を削除せざるを得ないところまで追い込まれている。議論する前提のデータがインチキでは真っ当な政策決定が行えないという野党の主張は当然である。

 ところが、野党も大手メディアもまったく問題視しないデータ不備が存在する。日本はまだまだ税金も社会保険料も負担が軽いと主張するそのデータは、国民生活を直撃する「増税」を進めるための1つの論拠になっているのだから、裁量労働制に劣らない重要なデータと言える。にもかかわらず、毎年同じ「恣意的」とも言えるデータが発表され続けている。

 国民負担率。国税と地方税の「税負担」や、年金掛け金・健康保険料といった「社会保障負担」が国民所得の何%を占めるかというデータである。

 「国民負担率18年度42.5% 2年連続減、所得増映す」

 2月24日付の日本経済新聞はこう報じていた。「負担率が前年度を下回るのは2年連続。景況感の回復で所得が増え、負担率を押し下げた」としている。

 この記事は2月23日に財務省が発表した「2018年度(平成30年度)の国民負担率」を基に書かれた、いわゆる発表記事だ。財務省内にある記者クラブに詰めている若手記者が、財務官僚の説明をそのまま記事にしたのだろう。1年前に自分たちの新聞がどんな記事を書いたかチェックしなかったのだろうか。

 「17年度の国民負担率、横ばい42.5%」

 これが日本経済新聞の2017年2月10日付(電子版)の記事だ。つまり2016年度も2017年度も42.5%だとしていたのだ。「横ばい」と書いていたはずなのに、なぜそれが「2年連続減」になるのか。

 実は、この発表データは記者クラブの記者たちが何度も“だまされ”てきた、いわく付きの発表なのだ。

コメント24件コメント/レビュー

日本の新聞記者がいかに勉強不足、調査不足、能力不足であるかを示すものである。しかし、日本の新聞記者の能力が大変に低いということは数十年前から言われ続けていますが、全く改善しないのは何故なのか? 能力が低いほど出世するというシステムが構築されているとしか思えない。(2018/03/05 13:31)

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「さすが財務省!官製誤報はこうして繰り返される」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

日本の新聞記者がいかに勉強不足、調査不足、能力不足であるかを示すものである。しかし、日本の新聞記者の能力が大変に低いということは数十年前から言われ続けていますが、全く改善しないのは何故なのか? 能力が低いほど出世するというシステムが構築されているとしか思えない。(2018/03/05 13:31)

実績、実績見込み、見通しを並べてこれらの数値が2年連続で下落すると言っても意味などなく、政権を忖度した「よいしょ」であることはご指摘の通り。
しかし、どうせ批判するのなら、国民負担率自体のインチキ性を指摘すべき。
日本政府が取り立てた税や社会保険料の殆どは、効率性はともかく国民に還元される。年金は移転支出となり家計に戻り、医療保険は政府個別消費支出となり受診時の家計負担を減少させ、公共事業、国防、一般行政も政府投資、政府集合消費支出となり国民に便益を与える。大体が国民全体に帰ってくるため、国民負担率の高低は大した問題ではない。
第2次臨調は、国民負担率上昇が経済活力を妨げ、抑制を求めたが、本音は、法人税と社会保険料の事業主負担分増大を嫌ったものである。全ての負担が家計に帰着する消費税引き上げに協力した経済界の態度が、これを端なくも表している。
高齢化が進み、所得格差が拡大すると、再分配の必要性は高まる。産業の進化に応じたインフラ整備や周辺環境の変化に応じた防衛力の整備も重要となる。これらは、国民負担率引き上げ要素となるが、この上昇を悪とすると必要な施策を疎かとなり、国の活力を殺ぐ。国力の衰えは、企業の肩を持ち、その利益を優遇する愚かな政策から始まる。(2018/03/04 12:24)

日経新聞のまちがいを、日経ビジネスで批判する そこがよいですね!(2018/03/03 11:39)

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