• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「高プロ」導入で問われる「労働組合」

働き方が多様化する時代で「存在意義」はどこに?

2018年5月25日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

旧来型の労働組合は変化を迫られる

安倍内閣の悲願だった制度導入

 働き方改革関連法案が今国会で成立、「高度プロフェッショナル(高プロ)」制度が導入される見通しとなった。与党である自民党・公明党と、日本維新の会などの一部野党が「働き方改革関連法案」の修正で合意し衆議院を通過する公算で、参議院でも6月20日の会期末までには可決成立する方向だ。仮に会期を延長しても小幅にとどまるとみられる。

 高プロ制は、年収1075万円以上で専門性の高い「社員」に限って、残業規制などの対象から除外する制度。「時間によらない働き方」の制度導入は、2012年末に第2次安倍晋三内閣が成立して以降の懸案だった。

 当初は、「ホワイトカラー・エグゼンプション」と呼ばれ、経営の幹部候補などを時間規制から除外することを狙ったが、左派系野党が猛反発。対象を高年収の専門職に絞り、「高プロ」として法案をまとめてからも2年以上にわたって審議されず、棚ざらしにされてきた。安倍内閣からすれば「悲願」の制度導入といえる。

 高プロ制はIT(情報通信)技術者やクリエイティブ系の職種など、労働時間と業務成果が比例しない職務につく社員に対して導入される。こうした職種を抱える企業からは、一律、時間で縛る現行制度への不満が長年くすぶってきた。これは働かせる企業側だけでなく、働く社員側にも不合理だとの声があった。

 一方、左派系野党は、年俸だけで際限なく働かせることにつながるとして、「残業代ゼロ法案」「定額働かせ放題プラン」「過労死促進法案」などとレッテルを貼り、徹底的に導入に反対してきた。背景には支持母体である労働組合の根強い反対がある。

 そんな高プロ制が導入に向けて動き出したのは2017年3月末に政府の「働き方改革実現会議」が「働き方改革実行計画」をまとめたのがきっかけ。長時間労働の是正を掲げて、残業に罰則付きで上限を求めることとし、経済界と連合などの間で合意に達した。残業の上限を原則として月45時間とする一方で、どんなに忙しい月でも「100時間未満」とすることとした。

 残業時間については法律で上限が決まっているものの、労使が合意して「36協定(さぶろく協定)」を結べば、実質的に青天井で働かせることができた。そこに法律で歯止めをかけることになったわけで、労働者側からすれば、画期的な規定ということになる。

コメント12件コメント/レビュー

仕事の量のことばかり話題になっているが、高プロをしっかり運用するには、使用者(会社)側からのしっかりしたアサインと労働者側のコミットメントを最初に明確にするということが前提になると思う。日本企業独特の慣習で、会社のためならという理由でどんどん仕事が増えることになりかねず、そうなると、過労死につながっていってしまうのではないか。(2018/05/27 14:07)

オススメ情報

「磯山友幸の「政策ウラ読み」」のバックナンバー

一覧

「「高プロ」導入で問われる「労働組合」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

仕事の量のことばかり話題になっているが、高プロをしっかり運用するには、使用者(会社)側からのしっかりしたアサインと労働者側のコミットメントを最初に明確にするということが前提になると思う。日本企業独特の慣習で、会社のためならという理由でどんどん仕事が増えることになりかねず、そうなると、過労死につながっていってしまうのではないか。(2018/05/27 14:07)

さっさと残業禁止にしてほしい。
残業代欲しさにわざわざ残業しようと企んでいると思われる。
仕事が回らないのであれば、残業しないと終わらない人に残業させるよりも、他に人を雇ったほうが、効率的かつ健全だと思う。(2018/05/26 22:43)

年収1075万円以上のハードルが下がらない限り対象者はおのずと都市部に限られるので、既存の労組に加入せず管理職ユニオンならぬ高プロユニオンを結成して加入させたらいいんじゃないですか。で、トラブルが発生したら組合費で顧問契約している労働法に詳しい弁護士を急行させて問題の解決を図らせる。
当然徴収される組合費用は今よりは割高になりますが、それはリスクヘッジ費用として妥当と判断されるでしょう。(2018/05/26 08:59)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

外交において個人プレーで短期的な成果を手にしようというのは交渉相手の術中にはまり、うまくいかないものです。

齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官