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「年金ガバナンス」整備で加入者の利益を最大化

年金基金に「スチュワードシップ・コード」導入へ

2016年11月18日(金)

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年金基金に「スチュワードシップ・コード」を受け入れさせようという検討が進んでいる。年金基金にガバナンスをきかせることが目的だ。

「企業年金基金」は従業員の方を向いているか

 ビジネスマンが加入している「企業年金基金」は誰を向いて資産運用しているのだろうか。基金の理事長や常務理事は会社の総務系や財務系の役員や部長OBというケースが多いが、彼らは年金資産の「受益者」である従業員(OB含む)の方を向いて運用会社の選択などを行っているか。同じグループだとか、取引先だということで、「会社の利益」を優先していないか──。

 うちの基金は、加入者の利益を最優先して運用委託先や運用方針を決めている、と胸を張って言える企業年金基金は多くない。旧財閥系の企業だと大半がグループの信託銀行や運用会社に年金資産の運用を任せているのが実態だ。

「スチュワードシップ・コード」を年金基金に受け入れさせる

 そんな旧弊をぶち壊す動きが始まった。企業年金基金に機関投資家向けの行動指針「スチュワードシップ・コード」を受け入れさせようという検討が進んでいる。

 スチュワードシップ・コードはアベノミクスが掲げた「コーポレートガバナンス強化」の一環として、2014年春に導入されたもので、「あるべき機関投資家の姿」を示している。生命保険会社などが資産運用する場合に、なぜその会社の株式に投資するのかきちんと説明でき、それが保険契約者の利益を最大化することにつなげることが求められた。このスチュワードシップ・コードについて、年金基金にも受け入れを宣言させようというのだ。

 今でも基金がコードを自主的に受け入れるのは自由だ。企業年金連合会の調べでは、今年7月28日現在で、三菱東京UFJ銀行企業年金基金など金融機関の6基金と、企業年金連合会、セコム企業年金基金の8つがコードを受け入れている。わずか8つ。一般事業会社では何とセコムの基金ひとつだけなのである。

年金基金にガバナンスをきかせることが必須

 年金基金が自分の資産で上場企業の株式を買う場合、多くのケースでは間に信託銀行や保険会社、運用会社などが入る。間に入る運用会社はほとんどがスチュワードシップ・コードを受け入れており、年金基金の利益が最大化するよう運用を行うようになった。これによって、信託銀行や保険会社が「モノ言う株主」に変わり始め、上場企業の株主総会での議決権行使などで「基金の利益」を考えるようになった。

 従来の白紙委任状ではなく、時には人事案などにもNOを付きつけるようになり始めており、企業経営へのプレッシャーになってきた。つまり、ガバナンスがききはじめたのだ。

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「「年金ガバナンス」整備で加入者の利益を最大化」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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