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LCC一人勝ちのピーチが正念場

ANAHD子会社化で独自性は失われるのか?

2017年3月15日(水)

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 国内初のLCC(格安航空会社)として、2012年3月1日に就航し、今年で5周年を迎えたピーチ・アビエーション。

 節目となる就航5周年の直前の2月24日、全日本空輸(ANA)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD)が、ピーチを連結子会社化すると発表した。

ANAHDがピーチを子会社化すると発表。ピーチの井上愼一CEO(写真左から2人目)は、ANAHDの片野坂真哉社長(写真右から2人目)とともに会見を開いた(写真:吉川 忠行、ほかも同じ)

 この発表は、ピーチ本体を含む、さまざまな方面で多様な憶測を呼んだ。

 現在のピーチの株主は、ANAHDのほか、香港の投資ファンド「ファーストイースタンアビエーションホールディングス(FE)」と、日本の産業革新機構(INCJ)の3社。ANAHDの出資比率は38.7%で、持分法適用会社だった。だが4月10日、ほかの2社が持つ株式を一部取得することで、持ち株比率を67.0%まで引き上げて、子会社化する。

 ピーチの2016年3月期通期決算は、純利益が前の期と比べて2.5倍の27億4400万円となり、3期連続で黒字を達成している。さらに5期目では累積損失も解消した。

 売上高は前年比1.3倍の479億3900万円、営業利益が同2.1倍の61億8100万円、経常利益は同3倍の47億5900万円。さらに営業利益率は12.9%と、国内に4社ある国内LCCの中でも唯一の勝ち組と言われるほど、強固な収益基盤を築いている。

 ANAHDには、ピーチとは別に、100%出資するLCCで、リゾート路線を中心とする戦略のバニラエアがある。同社はこれまで、ANAグループとして、100%子会社のバニラと、持分法適応会社のピーチを擁してきたが、4月以降は2社のLCC子会社を抱えることになる。

 ピーチが国内LCCの中で成功した大きな要因は、ANAグループながらも、本体と一定の距離を置いたことが大きかった。多様な経歴の人材を集め、大手航空会社の発想では思いもつかないコスト削減やキャンペーンなどを展開したことが、功を奏してきた。つまりANAグループながらも、「大手航空会社らしからぬ」経営こそが強さの源泉だったのだ。

就航5年目の会見で、客室乗務員らと「ピーチポーズ」を取る井上CEO

 しかし、今回の子会社化によって、これまでピーチが培ってきた「強み」が失われるのではないかーー。ANAHDによるピーチ子会社化の発表を受けて、こうした懸念が、航空業界に広がった。

 一方、5年の時間をかけて実った“モモ”を、ANAHDが今、子会社化する狙いは何か。真相を探った。

コメント1件コメント/レビュー

ANA と JAL の実質的な複占状態が続き、ANA によるピーチの子会社化などの状況が続いている限り、日本の航空業界における LCC の真の躍進には期待できないようですね。(2017/03/16 05:47)

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吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ANA と JAL の実質的な複占状態が続き、ANA によるピーチの子会社化などの状況が続いている限り、日本の航空業界における LCC の真の躍進には期待できないようですね。(2017/03/16 05:47)

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