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「曲がったニンジン」が問う野菜の真の価値

スーパーの規格に挑むNKアグリとイオン

2018年2月2日(金)

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イオン農場で作った「こいくれない」(茨城県牛久市のイオン農場)

 農業と食品流通の課題に「規格外の野菜をどう売るか」がある。味も品質も変わらないのに、曲がったキュウリやニンジンをスーパーなどの小売店が売りたがらなかったり、消費者が敬遠したりする。その分、農家が手にするお金も少なくなる。

 この積年の課題に挑戦しようとしているのが、ノーリツ鋼機の子会社のNKアグリ(和歌山市)とイオンの子会社のイオンアグリ創造(千葉市)だ。NKアグリが商標を持つニンジン「こいくれない」をイオンアグリが生産し、NKアグリが買い取ってスーパーなどに販売する。こいくれないは抗酸化作用が強いとされるリコピンを多く含んでいる点に特徴がある。

 なぜ多くのスーパーは「曲がったニンジン」を売ろうとしてこなかったのか。高リコピンのニンジンのこいくれないを武器に、両者は既存の流通の慣行をどう変えようとしているのか。NKアグリの三原洋一社長とイオンアグリ創造の福永庸明社長にインタビューした。

制御より予測が大事

NKアグリがこいくれないを扱うようになった経緯を教えてください。

三原:2009年に会社を作り、まず太陽光型の植物工場でレタスの生産を始めました。やっていく中で、3つのことに気づきました。

 1つは小売りの規格です。レタスは重さに規格がありますが、個食化が進んでいるので消費者は「もうちょっと小さくてもいい」と思っている可能性があります。「形はそろってなくてもいい」と考えているかもしれません。

 もう1つは周年の供給体制です。バイヤーが産地を回って買いつないでいますが、販売する時期に「はざま」ができてしまったりしています。消費者の「長い期間出して欲しい」という要望に応えきれていません。

 最後が環境を制御することの難しさです。データを見ながらやっていくと、出荷率などはよくなります。データはちゃんと取るべきです。でも、やればやるほど完全には制御できないことがわかりました。

 養液の肥料のバランスが悪くて、アブラムシが大量に発生したことがありました。人が手で取れる量ではありません。ところが、肥料の組成を変えて葉っぱが厚くなると、自然にアブラムシは消えました。コントロールするのではなく、「レタスはどう育ちたいのか」を考えるようになりました。それが分岐点です。

 そこで思ったのが、「環境を制御するのではなく、データを使って予測するほうに技術を持っていったほうが面白いのではないか」ということです。とくに、露地のほうが植物工場よりも制御しきれない部分が多いので、予測が大事になってくると思いました。そんなことを考えていたとき、こいくれないに出会ったんです。

「農業にはまってます。年々面白くなる」と話すNKアグリの三原洋一社長(茨城県牛久市のイオン農場)

コメント6件コメント/レビュー

ここ数年、近所の農協が運営している直売場に出かけています。もちろん、そこだけでなくスーパーでも野菜は買っています。
そこから得た結論(個人の見解ですよ)は、
★総じて見栄えと味は無関係
でございます。例外は曲がったキュウリ。キュウリが大きく曲がったところでは多くの場合空洞ができていてみずみずしさや甘みがかけていることを経験しました。ただ、真夏の育ちすぎてキュウリはそれこそ美味。規格にあわないから出荷されず地元の直売場だから味わえる幸せです。

そして、スーパーなどと比べて分かったこと。それは、
☆野菜、特に水分の多い大根や葉物は輸送すると味が落ちる
でございます。似たような大きさ・重さでも調理したときの甘みや本来の味が違ってきます。それは、たとえ先が石に当たって割れた大根や人参でも旬のものは美味しいのです。キュウリは肌触りというかツヤが違います。まっすぐで形のそろったキュウリよりも、大きさバラバラであろうと少々曲がっていたとしても取り入れの時に切り取った部分が乾いていない方が美味しいのです。

お陰様で、見栄えよりも味かつスーパーよりも割安で野菜購入ができています。(2018/02/04 15:17)

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「「曲がったニンジン」が問う野菜の真の価値」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ここ数年、近所の農協が運営している直売場に出かけています。もちろん、そこだけでなくスーパーでも野菜は買っています。
そこから得た結論(個人の見解ですよ)は、
★総じて見栄えと味は無関係
でございます。例外は曲がったキュウリ。キュウリが大きく曲がったところでは多くの場合空洞ができていてみずみずしさや甘みがかけていることを経験しました。ただ、真夏の育ちすぎてキュウリはそれこそ美味。規格にあわないから出荷されず地元の直売場だから味わえる幸せです。

そして、スーパーなどと比べて分かったこと。それは、
☆野菜、特に水分の多い大根や葉物は輸送すると味が落ちる
でございます。似たような大きさ・重さでも調理したときの甘みや本来の味が違ってきます。それは、たとえ先が石に当たって割れた大根や人参でも旬のものは美味しいのです。キュウリは肌触りというかツヤが違います。まっすぐで形のそろったキュウリよりも、大きさバラバラであろうと少々曲がっていたとしても取り入れの時に切り取った部分が乾いていない方が美味しいのです。

お陰様で、見栄えよりも味かつスーパーよりも割安で野菜購入ができています。(2018/02/04 15:17)

野菜を買う客には、曲がっていても味を重視する客と味はどうでも良い客など多様性があるはずのに、曲がっていない野菜しか流通しないのは、単に流通とマーケティングが大量生産・大量消費時代のシステムから転換出来ていないだけで消費者の態度は余り関係ないのでは。
極論すれば、味を重視する客を抽出してその客に売るシステムを構築して、味なんかどうでも良い客には従来通り美味しくなくてもそこそこの値段と見てくれの野菜を売れば良いのです。
良いものを作れば客が分かってくれるというプロダクトアウト志向は製造業では辿ってきた失敗パターンなので、どの客にどういうものをどれだけ売るかというマーケティング志向に転換する事を勧めます。(2018/02/04 11:23)

曲がったりした規格外の人参(野菜・生鮮食品)は梱包の際に、手間がかかる。
各流通段階で、梱包(再梱包)でその手間がコストに反映される。
また、加工食品においては、規格に合わせ機械などの加工機器の調整を行っているので
当然規格外品が混入することで、ロスが大きくなりこれもコストアップの要因。

一般家庭で調理する「時間」「労力」があればもちろんその流通コストは削減できる
家庭での調理時の味はもちろん遜色無い(家庭の味)だろうが、
一方飲食店(星を競うような)などにおいてはそれなりに手間がかかるだろう。

流通システムの隙間を突いた商売というのは理解できたが。
販路拡大などの事を考えるとまだまだ問題山積といった感じですか(2018/02/03 19:02)

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