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アウェーであえて宣言「JAの時代が来る」

農業の崩壊と再生のはざまにある責務

2018年2月16日(金)

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 もちろん、すべての農協が潤うというわけではない。努力を怠った農協は競争力を今よりもっと失い、生産者の離反が加速するだろう。だが、これまでと違い、売り先の開拓に努め、農家と一緒に生産基盤の底上げに汗を流す農協には大きなチャンスが広がっているように思える。

ステレオタイプを越えて

 ここであえて触れておくと、日経ビジネスオンラインというメディアの性格上、今回の内容に違和感を抱く読者もいるだろうと予想している。あるいは、反発する読者さえいるかもしれない。ビジネス界から見れば農業は遅れており、とくに農協がその原因だと感じている人が多いと思うからだ。筆者自身、農業取材を始めたときはそう思っていた。

 農協や農政は農業の衰退を食い止めることができなかった張本人であり、兼業農家は農業の停滞を招いた。農協のもとを離れ、家業から企業に脱皮した農業法人が農業再生の救世主であり、企業参入も農業の活性化に役立つ――。農業取材を初めてそろそろ10年になるが、ふり返ってみればそういうステレオタイプな見方から解放されるプロセスだったように思う。

 今回のテーマではないので簡単に触れておくと、兼業農家は確かに経営と技術の両面で農業の国際競争力の向上には貢献できなかった。理由はシンプルで、メーンの収入がほかにあるもとで農業をやる以上、生産性の向上よりも「簡便さ」を優先してきたからだ。それを実現することで、高度成長期に都市と農村の格差が広がるのを防ぎ、社会の安定に役立った。

 企業の農業参入に関して言えば、この連載でも具体例を紹介してきたように、失敗の連続だ。事前に思っていたほど農業が楽ではないことを知り、多くの企業がひっそりと撤退した。中には「農業には1流の人材が入って来なかった」と豪語した経営者もいたが、強気でいられたのは参入前まで。赤字続きでトップを辞めた後、「自然は思うようにならない」と当たり前のことを述懐した。

コメント4件コメント/レビュー

確かにスーパーのバイヤーに「生産者を紹介して欲しい」と言われた事があり売り場に対して国産農産物の不足が発生しているのかも。成功している農事法人は売り先を考えてから作付けしている。農協が出来たものを売るのではなく売り先を先に交渉して生産者と協力し計画生産できたなら大きな変革になると感じた。米国の農業を視察したが巨大な農地とロットメリットは脅威でウオールマートと直接取引する農協以上の巨大農園もあった。だが収穫には人手が必要で人件費は時給12ドル以上、メキシコ人労働者の取り合いになっており人気のいちごでは20ドル以上の募集も!労働者を手配出来なかった農園では収穫できないこともあるそうだ。農協がマーケティングする事、地域を超えて連携することができれば充分に戦えると感じた。(2018/02/20 10:48)

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「アウェーであえて宣言「JAの時代が来る」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かにスーパーのバイヤーに「生産者を紹介して欲しい」と言われた事があり売り場に対して国産農産物の不足が発生しているのかも。成功している農事法人は売り先を考えてから作付けしている。農協が出来たものを売るのではなく売り先を先に交渉して生産者と協力し計画生産できたなら大きな変革になると感じた。米国の農業を視察したが巨大な農地とロットメリットは脅威でウオールマートと直接取引する農協以上の巨大農園もあった。だが収穫には人手が必要で人件費は時給12ドル以上、メキシコ人労働者の取り合いになっており人気のいちごでは20ドル以上の募集も!労働者を手配出来なかった農園では収穫できないこともあるそうだ。農協がマーケティングする事、地域を超えて連携することができれば充分に戦えると感じた。(2018/02/20 10:48)

そんな大きな話しの前に、「残存者」でさえ高齢化による離農が始まっており、特に山村では空いた農地を借りる人もいなくなってきた。
農業をやってみたいと思っても、相変わらずの家族経営で、既存営農者と結婚するか、Iターンで飛び込むかしかないのが現状。
なぜ「企業化」しないのだろう?
工場のようにシフトを組めば、農林畜産業だって早番遅番交代制で、週休2日や有給休暇、長期休暇も可能になるだろう。
農地を集約して企業化できるのは、農協が一番ではないのだろうか。
まずは就職先のひとつとして選べるような体制を整えたらどうか。
高齢者が「跡継ぎはいない。俺もそろそろ潮時だ。」と呟く昨今、あと10年も経ったら米さえ供給できなくなる。
一旦荒れた農地を甦らせるのは、容易ではない。(2018/02/16 09:17)

JAに変わって欲しい
農業が発展して欲しい
というお気持ちを感じました。

飲食業や個人商店のように生活するのに、
個人または家族の専業農家は
どの程度の面積を持てば生活として成り立つのかなど
の点に興味はあります。

IoTによる省力化もJAはもっと力を入れても良いと思います。(2018/02/16 09:15)

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