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農の技術革新「神の想定外」にどう向き合うか

カリスマ農家が語る有機栽培の今と未来(上)

2018年3月16日(金)

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 取材をしていてものごとをどう評価すべきか迷ったり、新しいことを思いついたりしたときに相談する相手が何人かいる。今回はその1人であり、筆者にとって農業取材の「ご意見番」、茨城県土浦市で有機農業を営む久松達央さんのインタビューを取り上げたい。

 有名な人なので簡単にプロフィルを紹介すると、久松さんは1970年生まれで、大学を卒業し、帝人で働いたあと、1998年に就農した。SNSで積極的に発信しているほか、著書に『キレイゴトぬきの農業論』『小さくて強い農業をつくる』があり、若い新規就農者などから幅広く支持されている。

 今回の取材は、久松さんが主力の商品にしてきた「おまかせ野菜の宅配セット」が直面している問題について、電話で話題になったことがきっかけだった。だが、農園を訪ねてインタビューすると、テーマは有機農業の置かれている状況から新しいテクノロジーの評価など様々な分野に広がっていった。

 内容が多岐にわたったため、今回はまず農薬や化学肥料をふつうに使う「慣行農法」と有機農法の関係についてのやり取りなどをお伝えしたい。

本当に上位に行くのか

農薬と化学肥料を使わない有機農法で作っていることを最大の商品価値とすることの危うさを以前から指摘していますね。

久松:食べ物に限らず、日本には「国産だから安心」というメッセージで売られているものがたくさんある。そういう中で、アウトプットの生産物がオーガニックであることに本当の価値があると感じちゃうと、すごく見誤ると思ってます。

 この間、九州で開かれた有機農家の集まりに参加して来ました。20年前にタイムスリップしたような光景がありました。みんなが知っている有機農家の息子さんたちが中心にやっていました。

 ステキな人たちですよ。すごい強い思いを持ってやっている。「オーガニックじゃないとダメ」ということを、本当に頑固に体現している。それは理屈じゃあないんです。きっと作ってるものもおいしい。

 ただし、それは消費者が本当に望んでいるものなのでしょうか。アンケートをとれば、みんな「望みます」と言うに決まってる。でも、利便性との戦いの中で本当に上位に行くかというと、そうはならないと思う。

食と農の意義について発信し続ける久松達央さん(茨城県土浦市)

コメント5件コメント/レビュー

愛知県の準農村地帯に住んでいます。
一番安くておいしい野菜は、形はばらつきますが、近所のJAの直売で朝一に買うことです。
その次は、記事にもあるように地元のスーパーが直接入れています。
一部の野菜は農園直売がありますが、いよいよ工場直売店が品質と価格を争う時代になるとは驚きました。自動車などの工業製品よりも部品・素材集約と言う意味で小さい規模で成り立つので、地域の農業法人、農園、農業工場、が、大規模産地と競うようになるのだと思いました。地元業者が無事にそこそこで残り続けられるといいなあ。(2018/03/16 13:46)

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「農の技術革新「神の想定外」にどう向き合うか」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

愛知県の準農村地帯に住んでいます。
一番安くておいしい野菜は、形はばらつきますが、近所のJAの直売で朝一に買うことです。
その次は、記事にもあるように地元のスーパーが直接入れています。
一部の野菜は農園直売がありますが、いよいよ工場直売店が品質と価格を争う時代になるとは驚きました。自動車などの工業製品よりも部品・素材集約と言う意味で小さい規模で成り立つので、地域の農業法人、農園、農業工場、が、大規模産地と競うようになるのだと思いました。地元業者が無事にそこそこで残り続けられるといいなあ。(2018/03/16 13:46)

ワイン用ぶどう、シードル用りんごを有機農法で作っている者ですが、海外のワインメーカーで有機農法や無農薬栽培を売り文句にしているところが出てきており、有機農法や無農薬栽培自体はいずれ売り文句にならなくなるのではないかと漠然と感じていましたので、今回の記事は大変納得がいく内容でした。慣行栽培と有機栽培の良いところ悪いところを冷静・客観的に見つめ、農業に対する経営的観点も自分の哲学・思いも同時に大切に考えている方々が居ることを知り、大変参考になるとともにとても励みになりました。(2018/03/16 12:36)

有機栽培迷信の方がぜひ読んでいただきたい。昔のようなやり方では、日本の農業が衰退一途で、農業を維持し、発展させるには科学技術を取り入れるしかないでしょう。(2018/03/16 09:46)

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