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JTB営業「うちがなぜ法人に農地レンタル?」

農地は商機のプラットフォーム

2018年10月5日(金)

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 8月6日、富士山のふもとの雄大な自然に囲まれた山梨県北杜市の農場で、農産物の作付けや収穫を楽しむイベントが開かれた。集まったのは、子どもたち39人とその保護者など22人。トウモロコシやジャガイモを収穫し、ホウレンソウの種をまき、スイカ割りや流しそうめんを楽しんだ。

JTBの収穫イベント。畑で食べるトウモロコシのおいしさは格別(山梨県北杜市、写真提供:JTB)

 建設仮設工事の正黄(埼玉県熊谷市)は地元の子どもたちを募り、このイベントに参加した。須田正人社長は「今の子どもたちは外で遊ぶことが少ない。おやつで食べるものも、ファストフード店のポテトだったりする。そんな地域の子どもたちにいろんなことを体験させてあげたいと思っていた。当日は、みんな初めての体験を『きゃっきゃ』言いながら喜んでいた」と話す。

 イベントには、ふだんこの農場を管理している地元の農家も参加した。須田社長は「黙々と指導していたが、その姿を見ていて野菜作りに対するすごいプライドを感じた」とふり返る。正黄など参加企業には、北杜市から感謝状も贈呈された。耕作放棄地を再生して作った農場のイベントだったからだ。

 ここまでなら、放棄地を地元の農家が開墾し、都会の人を呼んで開いた農作業の体験イベントと思われるかもしれない。だがこのイベントには、別の重要なプレーヤーがいる。旅行大手のJTBだ。JTBは昨年12月、農業ITベンチャーのファームフェス(鹿児島市)と組み、耕作放棄地を都市の企業向けにレンタルするプロジェクト「RE FARM」を開始した。北杜市の農場はそのプログラムの第1弾で、正黄は最初の成約企業だ。

JTB「RE FARM」契約第1号となった正黄の須田正人社長(埼玉県熊谷市)

 JTBは農業で新規事業を起こしたことについて、2つの背景を説明する。1つは「高齢化に伴う営農人口の減少により、農地として利用される予定のない耕作放棄地が年々増え、農村環境への影響が社会問題になっている」。もう1つは「企業は職場環境の多様化や働き方改革の浸透で、社内行事や職場旅行の見直し、福利厚生メニューの充実がテーマになっている」。

 今後ますます重要になるこの2つの課題をマッチングし、都市と地方の新たな交流を創造するのが「RE FARM」の狙いだ。地方には、放棄地の増加を防ぐとともに、都市との交流を通して地域活性化に役立つなどの効果を説明している。企業に対しては、社員旅行や家族旅行、収穫物の社員への贈呈など福利厚生メニューに活用することを提案している。

コメント1件コメント/レビュー

RE FARMにおける農家側のメリットはなんでしょうか。(2018/10/05 14:09)

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「JTB営業「うちがなぜ法人に農地レンタル?」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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RE FARMにおける農家側のメリットはなんでしょうか。(2018/10/05 14:09)

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