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化学肥料は悪? 「疲労時のドリンク剤と同じ」

いつも先端技術が篤農を支えてきた

2018年11月2日(金)

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 情報技術(IT)や人工知能(AI)などの先端技術を使う農業と有機栽培は、互いに交じり合うことのない別世界の農業――。有機物の循環や環境の保全を大切にする有機農業からすれば、栽培をシステムに任せることは以前は想定できなかったことかもしれない。だが先端技術を応用するスマート農業の流れは、化学肥料の使用を抑制する有機農業の世界にも及ぼうとしている。

 今回紹介するのは、ITベンチャーのルートレック・ネットワークス(川崎市)と、農産物宅配のオイシックス・ラ・大地の共同の取り組みだ。AIを使い、栽培ハウスで水と肥料の供給をコントロールするルートレックのサービス「ゼロアグリ」については、これまで連載で何度か取り上げてきた(7月27日「畑に「空室」のカラオケボックス、その正体は?」)。

どこまで栽培を任せるかがゼロアグリを使いこなすポイント(福島市)

 ゼロアグリの最大の特徴は、「水やり」を最適な状態でこなすことにある。手がかりにするのは、土の中の水分量や地温、日照量など。植物がどれだけ水分を吸収したのかをアルゴリズムを使って推計し、植物が必要とする量をチューブを使って自動で供給する。ゼロアグリを使っている農家に取材すると、水やりを自動化することで、栽培が安定する効果を強調していた。

 単純なように見えて、じつは人間でこなせる技術ではない。一言でいうと「少量多灌水」。「少」と「多」を含んでやや矛盾しているように響くこの言葉の意味は、「少しずつ、常に十分に水を供給し続ける」ことにある。人が四六時中ハウスにいても、同じことをやるのは不可能。しかも地面から栽培棚を浮かせた施設ではなく、水が土にしみ込んで植物の吸収量が把握しにくい「ハウス土耕」で制御を可能にした点にゼロアグリの強みがある。

 というわけで、ゼロアグリに関してはこれまで、「いかに適切に水をやるか」をテーマに取材してきた。一方で、あまり取り上げてこなかったのが肥料だ。水はやりすぎると根っこが腐ったりするので、いかに過不足なく供給するかをAIとの関連で取材してきたが、この仕組みは水と一緒に液肥の形で化学肥料も供給している。そのコントロールの意義を今回考えたい。

コメント5件コメント/レビュー

生産者だが、農薬や化学肥料を善悪で考える思想には違和感がある。消費側が農業生産へ対する幻想を持っているだけのように思える。
我々農家の仕事は植物の種などから人間が利用可能な作物としてのアウトプットを最大化させることがコアになる。そこへ至るアプローチは多様にあり、そこから派生する価値やチャネル選択などで農業経営の良し悪しが左右される。記事にある有機栽培や特別栽培などは環境負荷やマーケットなどの目線からの一つの方策に過ぎず、ただ少なければ「善」だというのは適切とは言えない。特別栽培の基準などは都道府県毎に異なるが生産の実態に沿っておらず役所仕事で乱暴な基準なものも少なくない。これら減農薬減化学肥料のアプローチは、農業というビジネスのほんの一側面であるということを指摘しておきたい。(2018/11/05 23:35)

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「化学肥料は悪? 「疲労時のドリンク剤と同じ」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

生産者だが、農薬や化学肥料を善悪で考える思想には違和感がある。消費側が農業生産へ対する幻想を持っているだけのように思える。
我々農家の仕事は植物の種などから人間が利用可能な作物としてのアウトプットを最大化させることがコアになる。そこへ至るアプローチは多様にあり、そこから派生する価値やチャネル選択などで農業経営の良し悪しが左右される。記事にある有機栽培や特別栽培などは環境負荷やマーケットなどの目線からの一つの方策に過ぎず、ただ少なければ「善」だというのは適切とは言えない。特別栽培の基準などは都道府県毎に異なるが生産の実態に沿っておらず役所仕事で乱暴な基準なものも少なくない。これら減農薬減化学肥料のアプローチは、農業というビジネスのほんの一側面であるということを指摘しておきたい。(2018/11/05 23:35)

「疲労時のドリンク剤と同じ」
全く違います。
化成肥料+農薬は、害悪以外の何物でもありません!!!


そもそも化成肥料が必要mな土壌に問題があり、その土壌は構造改善と称する農水省の馬鹿な守銭奴政策が根本原因です。

植物は適切な環境があれば汗水を流せば十分に育ちます!!!


農水省やJAは害悪以外の何物でもありません!!!!!!(2018/11/02 19:22)

有機肥料でも過剰施肥は悪です。化学肥料で有機肥料で崩してしまった土壌の組成を整えるのは必要なことです。土壌を健やかに保てば農作物は確実に品質向上します。減農薬や減肥料は過剰ではないという保証にはなるかなという程度によいものと考えます。(2018/11/02 15:13)

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