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「グランピング」は地方創生とつながっている

スノーピーク、登山家の父から受け継いだ二代目社長(山井太さん 第2回)

2018年2月2日(金)

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 新潟県燕三条を拠点に、アウトドアを軸としたライフスタイル提案をしているスノーピークの代表取締役社長を務める山井太さんとは、同郷ということもあって、長いご縁を得てきた。本社社屋の建築物の斬新さ、展開されているアウトドア用品やアパレルのかっこよさに加え、ここ数年は、ラグジュアリーな「グランピング」や、建築家の隈研吾さんと作った「モバイルハウス“住箱”」が脚光を浴びている。

 山井さんは、大柄で豪放磊落、圧倒的なワンマン経営者に見えて、実はそうでもない――自分の志や夢を語り始めると止まらなくなる。が、話の端々に、気後れやはにかみが見え隠れしている。雪国で生まれ育った性分からか、一度決めたら、辛抱強く思いを遂げようと努めるが、少しだけ引っ込み思案――新潟県民らしさに共感を覚える。 山井さんの、そしてスノーピークのかっこよさの源はどこにあるのか。新潟という地方でユニークなブランドを作り上げ、世界に向けて発信している理由などなど、改めて話を聞いた。

1959年、新潟県三条市生まれ。明治大学を卒業後、外資系商社に勤務。86年、父が創業したヤマコウ(現スノーピーク)に入社する。新規事業としてキャンプ用品を開発し、現在のオートキャンプシーンを創り上げる。96年に社長に就任し、社名を「スノーピーク」に変更。自身が毎年30~60泊をキャンプで過ごすというアウトドア愛好家として知られる。(写真=鈴木愛子、以下同)

アウトドアにおける、エルメスのような存在に

川島:前回は、もともと金物問屋からスタートしたスノーピークが、現在のオートキャンプ文化を創ったものの、キャンプブームの終焉で、売上低迷が続くようになった。それで改めて、お客の声に耳を傾け、流通戦略を抜本的に見直し、改革したお話をうかがいました。大きな危機は、トップの判断次第で、企業をポジティブな方向に導くのだと、勉強になりました。

山井:それはちょっとほめ過ぎです(笑)。後から見ると、結果的にそうなっているだけであって、判断する時は、イチかバチかの勘みたいなところ、あると思います。

川島:でも、そこを見分けられるかどうかが、「かっこいい経営者」と「ダサい経営者」を分けている気がします。そして会社を立て直した山井さんは、さらに打って出る道を選ぶ。燕三条地域に本社屋を建てるとともに、広大なオートキャンプ場を作ったのですね。

山井:2011年に、地元で5万坪の土地を購入し、社屋と工場、キャンプ場を作りました。
 現在、新しい物流拠点ができて、工場は移転しました。本社屋は、地下2階、地上1階の3層構造で、直営店も併設しています。

川島:行ってみてびっくりしました。凄い傾斜地に建っているのですが、大胆な直線使いが特徴的。豪快さとモダンが同居していて、とにかくかっこいいんです。そして、そこを取り巻くように、自然がいっぱいのキャンプ場が広がっているのもいいですね。

山井:日本全国、いや、世界に向けてスノーピークが発展していくためには、まず地元で、やるべきことをきちんとやらないといけないと考えたのです。あのオートキャンプ場には、うちの熟練したスタッフによるキャンプ指導や、地元の業者によるさまざまなアクティビティーの提供も行っています。でも振り返ると、あれも自社の体力を大きく超える投資を、思い切ってやってしまった感もあります。今だったら、恐らく周囲に止められているでしょうね(笑)

川島:でもあれがなければ、今のスノーピークのイメージも違っていたと思います。やっぱり、山井さんの勘が効いているのでしょうね。

山井:「変えていくこと」も大事ですが、一方で「永久保証の価値」を追求し続けたのも良かったと思います。他にない独自性の強い商品の開発を、地元の技術を活かしてどんどん進め、機能と品質を進化させることに力を注ぎました。自社のモノ作りチームが徹底してこだわって、ひとつひとつ仮説と検証を繰り返して作り続けたのです。

川島:思い切って変えるところと、徹底してこだわって変えないところ。その線引きをするのも社長の役割です。山井さんのこだわりといえば、以前におしゃべりしたとき、「アウトドアにおける、エルメスのような存在感のあるブランドになりたい」と言っていたのをよく覚えています。大きなことを言う人だなぁって(笑)。そのくだりで「グランピング」のことも語っていて、あれから3~4年経つと思いますが、最近、カタチになってきていましたね。

山井社長の話に耳を傾ける川島さん

コメント1件コメント/レビュー

グランピングって本当に楽しい?
人によりけりだけど、空いているキャンプ場(平日の戸隠とか)の方が白馬より楽しかったです。(2018/02/14 13:34)

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「「グランピング」は地方創生とつながっている」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

グランピングって本当に楽しい?
人によりけりだけど、空いているキャンプ場(平日の戸隠とか)の方が白馬より楽しかったです。(2018/02/14 13:34)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官