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連載最終回 スノーピーク山井太社長

人生の価値を上げるような体験を提供していく(山井太さん 第5回)

2018年2月7日(水)

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第1回 ラグジュアリーなキャンプギアの開発と経営危機
第2回 「グランピング」は地方創生とつながっている
第3回 キャンプは人間性の回復につながる
第4回 社内でデザインすると、お客さんの先が見える

新潟県燕三条を拠点に、アウトドアを軸としたライフスタイル提案をしているスノーピークの代表取締役社長を務める山井太さんとは、同郷ということもあって、長いご縁を得てきた。本社社屋の建築物の斬新さ、展開されているアウトドア用品やアパレルのかっこよさに加え、ここ数年は、ラグジュアリーな「グランピング」や、建築家の隈研吾さんと作った「モバイルハウス“住箱”」が脚光を浴びている。

山井さんは、大柄で豪放磊落、圧倒的なワンマン経営者に見えて、実はそうでもない――自分の志や夢を語り始めると止まらなくなる。が、話の端々に、気後れやはにかみが見え隠れしている。雪国で生まれ育った性分からか、一度決めたら、辛抱強く思いを遂げようと努めるが、少しだけ引っ込み思案――新潟県民らしさに共感を覚える。

山井さんの、そしてスノーピークのかっこよさの源はどこにあるのか。新潟という地方でユニークなブランドを作り上げ、世界に向けて発信している理由などなど、改めて話を聞いた。

山井太社長(写真右、左は聞き手の川島蓉子さん)。1959年、新潟県三条市生まれ。明治大学を卒業後、外資系商社に勤務。86年、父が創業したヤマコウ(現スノーピーク)に入社する。新規事業としてキャンプ用品を開発し、現在のオートキャンプシーンを創り上げる。96年に社長に就任し、社名を「スノーピーク」に変更。自身が毎年30~60泊をキャンプで過ごすというアウトドア愛好家として知られる。(写真=鈴木愛子、以下同)

「野遊び=NOASOBI」という言葉を世界に広めたい

山井:僕の中に、国内だけ見ていてもダメという思いがあって、海外に向けた販売チャネルは、割合と早くから切り拓いてきました。最初は1998年、ギガパワーストーブ地という製品を開発し、アメリカのアウトドアショーに出展したことです。その製品でバックパッカーズ誌の「エディターズチョイスアワード」という栄えある賞を頂いたのも追い風になって、海外の多くの店舗で、スノーピークが売れるようになったのです。

川島:1996年にアメリカの拠点をオレゴン州に作ったのに加え、2001年にはヨーロッパへの輸出開始とともに、韓国をはじめとするアジアへも本格参入しています。続いてオセアニア、2013年には台湾にも支店を出しています。ショップで言えば2013年、アメリカのポートランドに、2015年にはニューヨークのソーホーに直営店を出していますね。

山井:今は台湾での盛り上がりが、凄いことになっています。もともとキャンプは文明の進んだ都市化された国で求められるものなので、アジア市場も有力だと思っています。

川島:欧米はどうなのでしょうか。

山井:欧米の人たちのアウトドアライフは、大きく2つのパターンに分かれるのです。ひとつはバックパッキングで割合とリーズナブルな旅行、もうひとつはトレーラーハウスを買って移動していく旅行です。でも、うちが提案しているような、キャンプという領域は、ほぼないに等しいのです。

川島:商機もありそうですね。

山井:自然を五感で体験できる点をもっとアピールしたいと考えています。「人生に、野遊びを。」というスローガンの中の「野遊び=NOASOBI」という言葉が、そのままの発音で広まっていったらいいなと。最近、改めてグローバルな店舗モデルを作りたいと考えるようになったのです。

川島:グローバルな店舗モデルって、具体的にどういうことですか。

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一覧

「連載最終回 スノーピーク山井太社長」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官