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「民主主義」が「デザイン」をダメにする

佐藤卓デザイン事務所 代表 佐藤卓さん(3)

2015年8月28日(金)

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佐藤:これだけ「デザインの時代」と言われていながら、まだまだ経営にデザインが組み込まれていない企業が多いです。でも、そういう企業は間違いなくダメになっていくと思います。デザインが末端の仕事になっている企業は、一刻も早く体質改善した方がいい。

川島:でも、デザインを理解していないトップが、急にデザインの重要性を認識するように変わることって、はたしてあるのでしょうか?

佐藤:たいがいは、手遅れ、かな(笑)、40代50代になって、デザインマインドを持っていない人が、急にデザインマインドを身につけようと思っても難しい。だから僕は、NHKのEテレで『デザインあ』という番組を始めたんです。未来の大人=子供たちにデザインを育んでもらおう、と。デザインを決定する人は、政治家だったり、行政だったり、経営者だったりするわけでしょう? その人たちに、デザインが大事と言っても、なかなか理解してもらえない。それならどうしたらいいのか? 子供の時から、何らかのかたちでデザインマインドを持つようになれば、いずれ大人になった時に、花開いていくのではないかと考えたからです。

川島:あの番組、子供向けにデザインを説いているのですが、5年前にスタートした時点で大きな話題を呼び、今や長寿の人気番組になっています。確かグッドデザイン賞の大賞も受賞しましたよね。

佐藤: ありがたいことです。

デザインとは構造をつくること

川島:企業やブランドが強くなるには、社長にデザインマインドが必須なこと、お話を聞いていて、よく分かりました。じゃあ、トップに必要なデザインマインドって、何なんでしょう? 絵が描けるとか、美術に詳しいとか、そういうことじゃないですよね?

佐藤:あらゆる事象を総合的に見て、10年後のために何をするべきかが分かる力、それがデザインマインドです。もちろん、美意識みたいなものも含まれます。10年たってもびくともしない美意識を持ちあわせていて、明快に判断できる能力です。

川島:なるほど。そうれはもう、 ほとんど「経営」マインドですね。びくともしない美意識とは、どういう要素から成り立っているのでしょうか?

佐藤:びくともしないということは、いわば骨格がしっかりしている、ということです。建築を事例にすると、建築には構造と意匠がありますよね。

川島:構造と意匠。

佐藤:大雑把に言えば、建築物の躯体を担っているのが構造で、それを覆っているのが意匠になります。デザインは構造の部分も意匠の部分も包括しているわけです。

川島:デザインとは、てっきり意匠の方を指すのかと思っていました。

佐藤:いえいえ、デザインは、構造と意匠の両方を請け負うものです。そして構造には、10年たってもびくともしない強度が求められますが、意匠は、時代の変化に合わせて微妙に調整しても構わない。どちらもデザインの仕事です。あらゆる製品や企業を「構造と意匠」という考え方で因数分解して、それぞれのデザインを考える。僕が必ず意識していることです。

川島:もう少し具体的に教えていただけますか?

佐藤:ブランドロゴのデザインで説明しましょう。ロゴひとつとっても構造と意匠という考えのもとでつくります。まず、ロゴの場合、文字を使いますよね。文字には、実は「骨」があります。

川島:文字の骨?

コメント2件コメント/レビュー

一流のデザイナーは物事をよく理解していることが解る記事です。

ナルホドと納得出来ます。(2015/08/31 14:13)

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「「民主主義」が「デザイン」をダメにする」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

一流のデザイナーは物事をよく理解していることが解る記事です。

ナルホドと納得出来ます。(2015/08/31 14:13)

「デザインとはまだ世に出ていないもの、これから世に出るものに施されるものです。」
「デザインは、構造と意匠の両方を請け負うものです。」
・・・・なるほどと感じました。
立場上コメントし難いとは思うが、東京五輪のエンブレムに端を発した一連の佐野研二郎氏のデザインに係る疑義についてもコメントを頂きたいものだ。(2015/08/31 09:46)

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